抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
本研究では,中央部及び南部琉球海溝の超低周波地震(VLFEs)に伴う低周波地震(LFEs)の活動と分布を調べた。この調査は,気象庁が2004年4月から2015年12月までに得た短周期地震計波形に基づいている。LFEはエンベロープ相関法を用いて検出され,震源位置はエンベロープの到着時間差を用いて推定された。P相とS相の到達時間は顕著なPとSの到達時が観測された地震に対して選定し,それらの震源を決定した。その結果から,LFEは沖縄と八重山地域の海溝軸から30~50kmに分布することが示された。これらの地域は,12~25kmのスラブ深度に相当する。LFEとVLFEは沖縄および八重山地域のスロースリップ事象(SSEs)と関連して発生しており,それらが琉球海溝のSSEによって誘発されたことを示した。更にSSE,LFE-VLFE,及び衝上型の通常地震は,別々の分布を示した。このことは,琉球沈み込み帯の海溝軸に沿った12~25kmのスラブ深度における摩擦条件の変化を示唆する。南部琉球海溝では,LFEがSSE断層から約50km離れて発生しており,SSEが南部琉球海溝の近くでLFEを引き起こしていることを示唆する。(翻訳著者抄録)