文献

J-GLOBAL ID：201702258651110589   整理番号：17A1696563

第一原理からの物性シミュレーション II.ダイナミクス,伝導 第一原理からの非調和フォノンと格子熱伝導

著者 (2件)： 只野央将 (物質・材料研究機構) ,  常行真司 (東大 大学院理学系研究科)
資料名： 固体物理  (Solid State Physics)
巻： 52  号： 11  ページ： 637-646  発行年： 2017年11月15日 
JST資料番号： F0158B  ISSN： 0454-4544  CODEN： KOTBA2  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 非調和効果が繰込まれたフォノンである「非調和フォノン」と格子熱伝導率を第一原理から予測・解析するための計算技術を紹介する。特に,著者らが近年開発に力を注いできたフォノン描像に基づくアプローチについて,理論背景と最近の応用例を示しつつ,その有効性を見ていく。熱伝導率が極めて低いカルコゲン熱電材料では,原子結合が弱いために調和近似が不正確になるレベルまで原子変位が大きくなることがある。クラスレート化合物や充填スクッテルダイト,あるいはβ-パイロクロアなども非調和なラットリング振動することが知られている。こうした非調和効果を非摂動的に考慮する手法としては自己無撞着フォノン理論(SCP)が有効である。このSCPに基づく手法により,これまで不可能であった高温相のフォノン計算や格子熱伝導率計算が可能になり,さらには,ハイブリッド汎関数に基づく高精度計算も現実的な計算コストで実行可能になる。

シソーラス用語： *フォノン ,  *熱伝導率 ,  *熱電材料 ,  *第一原理 ,  *計算機シミュレーション ,  SCF法 ,  *非摂動的方法 ,  *非調和振動 ,  相 ,  原価 ,  カルコゲン化物 ,  *包接化合物 ,  結晶構造 ,  パイロクロア型結晶 ,  局在振動
準シソーラス用語： *格子熱伝導率 ,  高温相 ,  計算コスト ,  クラスレート化合物 ,  充填スクッテルダイト

分類 (2件)： 結晶中のフォノン・格子振動  (BL03020Z) ,  格子振動の熱的・統計的性質  (BL03050G)

タイトルに関連する用語 (8件)： 第一原理 ,  物性 ,  シミュレーション ,  ダイナミクス ,  伝導 ,  フォノン ,  格子 ,  熱伝導