抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年のバイオマス利用は,従来のバイオマスタウン構想を発展させて,「バイオマス産業都市構想」に移行しており,自治体独自あるいは自治体と企業が共同することで,幅広い地域波及効果が得られるような観点が求められている。本研究では,愛媛県西予市の今後の資源利用政策を念頭におき,重要な利害関係者である住民を対象にして,利用が進んでいる木質バイオマスに関して木質ペレットの認知度,ペレットストーブの設置状況と設置しない理由及び地域でのペレットストーブ・ボイラの設置場所について調査し,今後のバイオマス利用意向を明かにし,住民属性(性別,年齢,居住地)及びバイオマス認知度による利用意向の差異について検討した。その結果,ペレットストーブ設置に関する分析結果から,木質ペレットの認知度については,中山間地域,市街地域による地域差が見られ,ペレットストーブ設置住民及び設置予定住民の合計は5%弱であり,設置に関しての様々な制約を考えると設置意識は比較的高いと考察された。また,地域でのペレットストーブ設置場所に関しての意向としては,高齢者は温泉施設や高齢者福祉施設に,木質ペレットの認識度が高い者は公共的な場所や地域経済に関連する場所に設置したら良いと考えている傾向が見られた。さらに,ペレットストーブ・ボイラ設置の意向は,中山間地域住民と比べて市街地域住民で,中・高年住民と比べて若年住民で低い傾向が窺え,意向の低い住民層に,木質ペレットに関する情報を伝え,関心を高めて行く施策が必要と考察された。