文献

J-GLOBAL ID：201702260921012858   整理番号：17A1067422

食品の非破壊評価技術 第3回 蛍光指紋

著者 (1件)： 蔦瑞樹 (農研機構)
資料名： 食品と容器  (Food and Packaging)
巻： 58  号： 9  ページ： 524-529  発行年： 2017年09月01日 
JST資料番号： F0122A  ISSN： 0911-2278  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 物質に光を照射した際に別の色を発する現象を蛍光,照射された光を励起光と呼ぶ。多様な成分が混在して励起・蛍光波長が分らない食品は励起・蛍光波長を網羅的に走査しながら蛍光強度を観察し,得られた情報を励起波長,蛍光波長,蛍光強度からなる3次元データとして示すことができる。この等高線パターンはその含有成分やその量によって固有であり,そのパターンから対象の品質が推定することが可能であるため,筆者らはこのデータを「蛍光指紋」(学術分野ではexcitation emission matrix(EEM)と呼ばれることが多い)と呼び,香辛料中のアフラトキシン濃度推定,トマトジュースの官能評価値推定,多様な泡盛の識別など,多様な青果物・食品の品質評価に応用してきた。蛍光指紋の持つ特徴,多変量解析によるそのデータ解析方法,応用事例としてマンゴーの産地判別及び牛肉表面上の一般生菌数推定,について記述した。

シソーラス用語： *食品検査 ,  *食品分析 ,  食品工業 ,  *非破壊検査 ,  *蛍光 ,  *指紋 ,  放射強度 ,  データ ,  多変量解析 ,  データ解析 ,  マンゴー ,  牛肉
準シソーラス用語： *非破壊評価 ,  *評価技術 ,  励起光 ,  励起波長 ,  蛍光強度 ,  蛍光指紋 ,  三次元データ ,  品質評価 ,  産地判別 ,  生菌数

分類 (3件)： 食品の分析  (FJ01030U) ,  食品の検査・取締り  (FJ01054G) ,  食品工業一般  (FJ02010F)

引用文献 (12件)：

• Lakowicz, J.R. (2013). Principles of Fluorescence Spectroscopy. Springer US.
• Fujita, K., Sugiyama, J., Tsuta, M., Shibata, M., Kokawa, M. and SAGAWA, T. (2013). Detection of aflatoxins B1, B2, Gland G2 in nutmeg extract using fluorescence fingerprint. Food Science and Technology Research, 19, 539-545.
• Trivittayasil, V., Tsuta, M, Imamura, Y., Sato, T., Otagiri, Y., Obata, A., et al. (2016). Fluorescence fingerprint as an instrumental assessment of the sensory quality of tomato juices. Journal of the Science of Food and Agriculture, 96, 1167-1174.
• 蔦瑞樹,相山怜子,塚原正俊,塚原恵子,平良英三 泡盛の蛍光指紋と品質特性に関する基礎的検討. 日本食科学工学会誌(accepted).
• Trivittayasil, V.(2016). EEM: Read and Preprocess Fluorescence Excitation-Emission Matrix (EEM) Data. R package version 1.1.1. 2016. https://cran.r-project.org/package=EEM.

タイトルに関連する用語 (4件)： 食品 ,  非破壊評価 ,  蛍光 ,  指紋