抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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鉄道信号設備は,現在,マイクロコンピュータなど電子デバイスを用いたソフトウェア制御を行うものが多くなっている。電子デバイスは過電圧・過電流に対して脆弱であり,信号設備において回路の焼損やシステム停止などの雷害が発生している。本稿では,踏切保安装置を例として,特に接地システムに着目した鉄道信号設備の雷害対策の変遷を紹介した。現在の雷害対策として,雷サージの侵入阻止,保安器による雷サージ電圧抑制,機器の等電位化(仮想接地)について紹介し,そのメカニズムについて説明した。最後に,海外の高速鉄道における接地システムとの比較について述べた。接地システムは,雷対策のみならず,列車走行時の電車電流によるレール電位上昇の際の人体保護,地絡事故によるレール電位上昇の際の人体保護や機器保護,鉄道外への通信誘導,さらにインピーダンスボンドの中性点接地を行っている場合には,軌道回路の性能指標の一つであるレール破断検知機能など,多くの事項に関与する。