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J-GLOBAL ID:201702262887086754   整理番号:17A1370429

フィトエンシンターゼ遺伝子(EgcrtB)の抑制によりカロチノイド含有量およびミドリムシ(ユーグレナ・グラシリス)の細胞内構造が変化する

Suppression of the phytoene synthase gene (EgcrtB) alters carotenoid content and intracellular structure of Euglena gracilis
著者 (8件):
資料名:
巻: 17  号: July  ページ: 17:125 (WEB ONLY)  発行年: 2017年07月 
JST資料番号: U7027A  ISSN: 1471-2229  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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背景。光合成生物は,光防御および光収穫のためにカロテノイドを利用する。以前の研究により,高強度の光がEuglena gracilis(単細胞植物鞭毛虫)におけるフィトエンシンターゼ(EgcrtB)の遺伝子の発現を増加させ,その遺伝子にコードされた酵素がカロテノイド生合成経路の第1関連段階を触媒することが明らかになった。光ストレスに応答するE. gracilisのカロテノイド合成を調べるために,様々な光強度下で増殖した細胞中のカロチノイド種および含量を分析した。さらに,本研究では,RNA干渉(RNAi)によりEgcrtBを抑制した際の増殖およびカロテノイド含量に関する影響を調べた。結果。920μmolm -2 s -1の連続光下で7日間培養した後,β-カロチン,ジアジノキサンチン(Ddx),ジアトキサンチン(Dtx)含量が標準的な光強度(55μmolm -2 s -1)と比較すると有意に増加した。高強度光(920μmolm-2s-1)では,ジアジノキサンチン回路色素(すなわち,Ddx + Dtx)のプールサイズを1.2倍,Dtx / Ddx比を0.05(対照)から0.09に増加させた。対照的に,高強度光で処理すると対照細胞と比較してクロロフィル(a + b)含量が58%減少し,クロロプラスト中のチラコイド膜の数が約半分に減少した。これは高強度光により誘発されるカロテノイドの蓄積が,葉緑体および細胞質における脂質小球の数およびサイズの増加に関連することを示唆する。この藻類中のEgcrtBをRNAiによりの一時的に抑制すると,エレクトロポレーションで形質転換されていない細胞と比較して,細胞数,クロロフィル,および主要なカロチノイド総量がそれぞれ82,82および86%となり有意な減少が認められた。さらに,EgcrtBを抑制すると,標準的光強度の連続照射下でさえ葉緑体およびチラコイド膜の数が減少し,Dtx / Ddx比が1.6倍に増加した。これはカロテノイド合成の阻止が細胞の軽ストレスに対する感受性を増加させることを示した。結論。本研究の結果により,E.gracilisにおいてEgcrtBを抑制すると,細胞内構造の変化を伴ってカロテノイドおよびクロロフィル含量が著しく減少するため,Dtx(ジエポキシキサンチン回路色素の脱エポキシ化形態)が光誘発ストレスへの長期馴化におけるこの藻類の光保護と関係することが示唆される。(翻訳著者抄録)
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分類 (2件):
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植物の生化学  ,  遺伝子発現 
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