抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報では,低サイクル疲労に対応する比較的大きな繰返し荷重に対して,き裂成長を予測する手順を示した。最初に,室温大気中における316ステンレス鋼を用いた疲労き裂成長試験をレビューした。き裂成長速度は,応力拡大係数の定義式において応力範囲の代わりにひずみ範囲を用いた等価応力拡大係数とよい相関を有することが示された。さらに,有効ひずみ範囲を用いて定義される有効等価応力拡大係数は,異なる試験片形状や,低サイクル疲労や高サイクル疲労などの様々な荷重条件において得られた成長速度と良い相関を示した。試験結果を最適近似した予測式は,日本機械学会の維持規格で規定されている成長速度式とほぼ一致することが確認された。これらの結果をもとに,低サイクル疲労に対応する繰返し荷重下における疲労き裂成長を予測するための手順を示した。機械学会維持規格の成長速度式は,いわゆる小規模降伏状態(高サイクル疲労)を対象にしているが,そこで用いられている材料定数は,低サイクル疲労の成長予測にそのまま用いることができる。(著者抄録)