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J-GLOBAL ID：201702263697624503   整理番号：17A0776336

第二リン酸カルシウム二水和物(DCPD)を用いたフッ素排水処理に伴うリン酸溶出の抑制技術開発

著者 (7件)： 袋布昌幹 (富山高等専門学校物質化学工学科) ,  室山峻紀 (富山高等専門学校専攻科) ,  高松さおり (富山高等専門学校物質化学工学科) ,  豊嶋剛司 (富山高等専門学校機械システム工学科) ,  丁子哲治 (鹿児島工業高等専門学校) ,  松下祐也 (チヨダウーテ株式会社) ,  藤田巧 (チヨダウーテ株式会社)
資料名： 環境と安全(Web)  (Journal of Environment and Safety (Web))
巻： 8  号： 1  ページ： 23-29(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： U0575A  ISSN： 2186-3725  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 第二リン酸カルシウム二水和物(DCPD)は水溶液中のフッ化物イオンと反応し,安定なフッ素アパタイト(FAp)を生成する。著者らはこの反応を利用することで排水中のフッ素化合物の高効率かつ経済的な処理が可能であることを示したが,DCPDからFApへの転化反応の際にリン酸イオンが溶出することが,特に排水処理へのDCPDの利用の障壁となっている。これまでに炭酸カルシウムとして系内にカルシウムイオンを供給することにより,リン酸イオン溶出の抑制に効果があることを示しているが,その理由や最適条件は明らかになっていない。本報では,DCPDとフッ化物イオンとの反応におけるリン酸イオンの溶出抑制に及ぼす炭酸カルシウム塩添加の効果を明らかにするため,DCPDとフッ化物イオンとの反応に伴うリン酸イオン溶出機構,およびカルシウムイオン添加の効果を検討した。結果,DCPDの溶出に伴うリン酸イオンの溶出抑制には,液中のカルシウムイオン濃度を高くすることによってDCPDの溶解を抑制すること,DCPDからFApへの転化に伴うリン酸イオンの溶出抑制は,系内のカルシウムイオンの供給に加えてpHの制御が有効であり,DCPDへの炭酸カルシウムの添加はカルシウムイオンとpH調整の両者に効果を有することを明らかにした。(著者抄録)

シソーラス用語： *リン酸水素カルシウム ,  *廃水処理 ,  *化学的水処理 ,  *フッ素 ,  燐灰石 ,  *アニオン ,  *リン酸塩 ,  炭酸カルシウム ,  カルシウム化合物 ,  金属イオン ,  pH依存性 ,  添加物効果 ,  フルオロアパタイト ,  *リン酸イオン ,  カルシウムイオン

著者キーワード (6件)： フッ素排水処理 ,  第二リン酸カルシウム二水和物 ,  フッ素アパタイト ,  Fluoride waste water treatment ,  Calcium phosphate ,  Fluorapatite

分類 (1件)： 下水,廃水の化学的処理  (SC03050W)

引用文献 (20件)：

• 1) 安部隆一: 高周波プラズマによる特定フロン高効率破壊処理技術, 電気学会誌 118(2), 100-103, 1998.
• 2) 山本秀樹, 荒木貞夫, 井上元, 林幸夫, 松原圭, 中山紀彦: 廃棄物を用いたHFC-134aの無害化処理および 資源再生プロセスの開発, 環境技術 42(9), 548-552, 2013.
• 3) 袋布昌幹, 丁子哲治: ミニマムエミッションを指向したフッ化カルシウム法による廃液中フッ化物イオンの高度処理, 水環境学会誌 26, 33-38, 2003.
• 4) 袋布昌幹, 丁子哲治: 廃液中フッ化物イオンの高度処理方法, 特許4368133号, 平成15年4月25日出願.
• 5) 金刺弘康: フッ素含有廃水の高度処理法, PPM 6, 46-56, 1978.

タイトルに関連する用語 (8件)： 第二リン酸カルシウム ,  水和物 ,  DCPD ,  フッ素 ,  排水処理 ,  リン酸 ,  溶出 ,  開発