文献

J-GLOBAL ID：201702263958860781   整理番号：17A0330668

話者の匿名性の確保を目的とした声道長の制御を模した声質変換の評価

著者 (1件)： 内田照久 (大学入試セ)
資料名： 日本音響学会誌  (Journal of the Acoustical Society of Japan)
巻： 73  号： 3  ページ： 151-162  発行年： 2017年03月01日 
JST資料番号： G0162A  ISSN： 0369-4232  CODEN： NIOGAH  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 話者の匿名性確保を目的とした声質変換の応用可能性を検証した。スペクトル周波数軸の伸縮によって声道長操作を模した変換音声を評価した。(1)声の自然性は声道長に対して放物線状に変化した。男声・女声ごとに最も自然に感じる声道長の存在可能性と共に,変換範囲の周縁部での品質低下が指摘された。また,声道長に比例する形で大柄な話者が想起された。なお,F₀は同一でも,声道長が長いと声は低く認知された。(2)声道長を変えると別の人の声として認識され,逆に別人の声でも声道長を揃えると混同された。(3)変換音声による英諳リスニングテストの成績は,標準的なテストの成績とほぼ遜色ないが,更なる品質向上が求められる。(著者抄録)

シソーラス用語： *音声処理 ,  *信号変換 ,  *声道 ,  特性 ,  主観評価 ,  話者認識 ,  *音声変換
準シソーラス用語： *声質変換 ,  *声道長 ,  *匿名性 ,  話者同定

分類 (1件)： 音声処理  (JE05000E)

引用文献 (34件)：

• 内田照久,“リスニングテストの話者秘匿のための声質変換技術の適用,”音講論集,pp.263-264(2013.3).
• 内田照久,伊藤 圭,橋本貴充,大津起夫,“声質変換音声を用いた英語リスニングテストの試行実験,”テスト学会誌,8,101-108(2012).
• M. Abou-Zleikha, Z.-H. Tan, M. G. Christensen and S. H. Jensen, “A discriminative approach for speaker selection in speaker de-identification systems,” Proc. 23rd EUSIPCO, pp. 2147-2151 (2015).
• Q. Jin, A. R. Toth, T. Schultz and A. W. Black, “Speaker de-identification via voice transformation,” Proc. ASRU 2009, pp. 529-533 (2009).
• Q. Jin, A. R. Toth, T. Schultz and A. W. Black, “Voice convergin: Speaker de-identification by voice transformation,” Proc. ICASSP 2009, pp. 3909-3912 (2009).

タイトルに関連する用語 (5件)： 話者 ,  匿名性 ,  声道 ,  声質変換 ,  評価