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J-GLOBAL ID：201702265841844697   整理番号：17A0959613

計算科学的手法による氷表面上での水素分子の吸着特性の解明

A Density Functional Theory Study of Adsorption States of Hydrogen Molecules on Ice Surfaces

著者 (1件)： 國貞雄治 (北海道大学大学院工学研究院 附属エネルギー・マテリアル融合領域研究センター)
資料名： Journal of the Vacuum Society of Japan  (Journal of the Vacuum Society of Japan)
巻： 60  号： 7  ページ： 249-255(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： G0194A  ISSN： 1882-2398  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 近年では天文学や地球惑星科学分野において,宇宙空間に存在する氷表面が分子進化に果たす役割が注目を集めている。研究室レベルで星間塵表面(アモルファス状の氷で形成される)を模擬した実験が行われているが,化学反応素過程に関する電子・原子スケールの知見は不足している。固体表面上での化学反応素過程を理解するうえで反応中間体の解明が重要となるが,寿命の短い反応中間体を実験的に観察することは困難であり,理論的研究の進展が重要となる。近年開発された非局所相関汎関数を用いた密度汎関数理論(DFT)に基づく第一原理電子状態計算により,化学吸着領域から物理吸着領域までを高い精度で取扱うことが可能となっている。本稿では,まず,DFTにおいてファンデルワールス力を取扱う手法を紹介する。その後,星間塵表面として氷表面を取扱い,第一原理電子状態計算を用いた研究例を紹介する。氷表面上での分子吸着の例として,氷Ihおよび氷XIベーサル面上での水素分子の物理吸着状態を取扱った。

シソーラス用語： *密度汎関数法 ,  汎関数 ,  van der Waals力 ,  *宇宙塵 ,  *氷 ,  吸着 ,  *水素 ,  *物理吸着
準シソーラス用語： 非局所相関汎関数 ,  星間塵 ,  分子吸着 ,  *水素分子

分類 (1件)： 星雲  (DB06000W)

引用文献 (47件)：

• 1) T. Hama and N. Watanabe: Chem. Rev., 113 (2013) 8783.
• 2) T. Hama, H. Ueta, A. Kouchi and N. Watanabe: Proc. Natl. Acad. Sci., 112 (2015) 7438.
• 3) H. G. Hixson, M. J. Wojcik, M. S. Devlin, J. P. Devlin and V. Buch: J. Chem. Phys., 97 (1992) 753.
• 4) N. Watanabe, Y. Kimura, A. Kouchi, T. Chigai, T. Hama and V. Pirronello: Astrophys. J. Lett., 714 (2010) L233.
• 5) T. Hama, K. Kuwahata, N. Watanabe, A. Kouchi, Y. Kimura, T. Chigai and V. Pirronello: Astrophys. J., 757 (2012) 185.

タイトルに関連する用語 (6件)： 計算 ,  科学 ,  手法 ,  氷 ,  水素分子 ,  吸着特性