抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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機能性材料は,記録メディアや電池に欠かせないものである。本稿は,機能性材料の開発と事業化における経営意思決定のあり方に注目して,メタル磁性粉に係る各社技術経営の事例を比較・検討することにより,機能性材料の技術経営の実際はどうであるか,その特徴を明らかにしている。各企業が編纂した社史と公開報告等公知資料を用いて,メタル磁性粉の開発・事業化に関する経営行動を比較し,以下の結論が得られた;(1)技術と市場が存在する汎用原材料と,既存のそれらが存在しない機能性材料とはリスクの要素が異なる。(2)機能性材料の場合,市場が存在する前に開発を意思決定する必要がある。そのため,技術開発が可能か,不確実な段階で開発を開始しなければならない。市場の誕生と拡大に不確実性が存在するので,環境の変化を予測しながら事業化投資の是非を判断することになり,果敢な早期の決断が成功に繋がる。(3)一見遠い新規分野への進出であっても,技術的近縁性の発見は重要である。その場合,投資負担と投資リスクを軽減しやすい。