抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,近現代の科学技術の発展を物語る機器資料に注目が集まっており,日本機械学会の機械遺産や国立科学博物館の未来技術遺産など,さまざまな取組が成されている。我が国ではかつて半導体が「産業のコメ」と称されるなど,情報産業は戦後の産業界において重要な役割を果たしており,情報関連機器の博物館における取り扱いも非常に重要である。東京農工大学工学部情報工学科は,ブラウン管メモリや磁心記憶,リレー式計算機FACOM128のマニュアルなど,6000点を越える機器・文書資料から成る「西村コレクション」を保有している。2016年度,東京農工大科学博物館では学生実習と連動して本コレクションの展示およびデジタル化を試みた。展示資料は主記憶と卓上計算機,デジタル化はコレクションの主要な資料をカバーし,実物資料を用いた双方向型科学コミュニケーションイベントも実施した。本発表では,展示のねらいと展示手法,デジタル化手法や今後のデジタル・アーカイブの可能性,そして学生への教育効果について紹介する。(著者抄録)