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J-GLOBAL ID：201702271959276287   整理番号：17A1001653

通し回遊魚に対する震災の影響

Influences on ecology of diadromous fish species by the massive tsunami with the mega-earthquake

著者 (8件)： 北川貴士 (東京大学大気海洋研究所) ,  川上達也 (東京大学大気海洋研究所) ,  野畑重教 (東京大学大気海洋研究所) ,  峰岸有紀 (東京大学大気海洋研究所) ,  伊藤元裕 (東洋大学生命科学部) ,  大竹二雄 (東京大学農学生命科学研究科) ,  青山潤 (東京大学大気海洋研究所) ,  兵藤晋 (東京大学大気海洋研究所)
資料名： 日本水産学会誌
巻： 83  号： 4  ページ： 681-684(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： F0898A  ISSN： 0021-5392  CODEN： NSUGAF  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 2011年の東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波により,三陸沿岸では大規模な環境の撹乱・改変が起きた。このような津波による沿岸域の環境撹乱は,海と川を行き来する通し回遊魚,とくに河川で産卵を行う遡河回遊魚や両側回遊魚の生態にも大きく影響したと思われる。本稿では,上記のように三陸沿岸で重要な水産資源となっている遡河回遊魚のサケ(Oncorhynchus keta)と両側回遊魚のアユ(Plecoglossus altivelis altivelis)の両個体群について,東北地方太平洋沖地震に伴う大津波が及ぼした影響とその後の回復過程について概説した。東北地方太平洋沖地震に伴う大津波は,三陸沿岸・河川を利用する通し回遊魚に大きな影響を与えたことが明らかになった。一方,震災後の回復過程は,サケとアユで異なることもわかってきた。

シソーラス用語： 大地震 ,  *淡水魚 ,  サケ ,  アユ ,  沿岸 ,  *ポピュレーションダイナミックス ,  母川回帰 ,  *大津波 ,  放流 ,  Plecoglossus altivelis altivelis ,  三陸沿岸 ,  種苗放流 ,  2011年東北地方太平洋沖地震 ,  *両側回遊魚
準シソーラス用語： 東北地方太平洋沖地震 ,  *通し回遊魚 ,  Oncorhynchus keta ,  *個体群動態

分類 (3件)： 魚類  (FH02020K) ,  増養殖の技術  (FH04020Y) ,  個体群生態学  (EE03030S)

引用文献 (15件)：

• 1) Aoyama J. Natural spawning of chum salmon Oncorhynchus keta within a hatchery stock enhancement program -a case in the Otsuchi River at the Sanriku coast-. Coastal Marine Sci. 2017; in press.
• 2) 小川 元,清水勇一.東日本大震災からの岩手県さけ増殖事業の復興と資源回復の課題.日本水産学会誌 2012; 78: 1040-1043.
• 3) 岩手県農林水産部水産振興課「平成24年度岩手県のさけ・ますに関する資料」,2015.
• 4) 石田亨一.岩手県沿岸のサケ漁況変動に及ぼす海況の影響,水産海洋研究 1991; 55: 105-113.
• 5) 井之口伸幸,岩切 潤,道又昭.サケの漁況と海況との関連調査・サケ,岩手水試報 1980; 13-15.

タイトルに関連する用語 (2件)： 通し回遊魚 ,  震災