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J-GLOBAL ID:201702272470495616   整理番号:17A0084126

Asgard上門アーキアによって明らかになる真核細胞の複雑性の起源

Asgard archaea illuminate the origin of eukaryotic cellular complexity
著者 (17件):
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巻: 541  号: 7637  ページ: 353-358  発行年: 2017年01月19日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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真核生物の起源や細胞の複雑性は,生物学における重要な謎の1つである。これまでの知見は,アーキアを宿主細胞としてミトコンドリアの起源となるアルファプロテオバクテリアが内部共生体となって融合し,最初の真核細胞を生じたとする仮説を支持している。ここで宿主細胞となったアーキアは,真核生物の特徴を多く持つアーキアであるロキアーキオータ(Lokiarchaeota)門と類縁関係にある。しかし,真核細胞を特徴付ける構造的な複雑性の由来についてはいまだ明らかにされていない。今回我々は,ロキアーキオータ門,Thorarchaeota門,Odinarchaeota門,Heimdallarchaeota門からなる未培養アーキア分類群「Asgard」上門を定義し,その特性について報告する。ゲノムに基づく系統解析からはAsgard上門アーキアと真核生物が同一の分類群に属することが示され,そのゲノムにはこれまで真核生物に特異的と見なされてきたタンパク質をコードする遺伝子が数多く見いだされた。中でも特筆すべきは,Thorarchaeota門アーキアのゲノムがコードする,真核生物で膜輸送装置を構成するSec23/24やTRAPPドメインなどの複数のタンパク質のホモログである。さらに,Thorarchaeota門アーキアでは,小胞の生合成に関与する真核生物のコートタンパク質と同様の特徴を持つタンパク質も複数明らかになった。これらのゲノム情報は,アーキアに存在することが知られていた「真核生物特異的」なタンパク質のレパートリーを拡大するとともに,宿主細胞となったアーキアは,真核生物の誕生以前から真核細胞の複雑性を担う重要な構成要素の多くを備えていたことを示している。Copyright Nature Japan KK 2017
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分類 (2件):
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進化論一般  ,  細胞構成体一般 
タイトルに関連する用語 (4件):
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