抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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送電用の鉄塔は,従来,その適切な維持管理のため,技術者が昇塔して行う目視点検によって,その鉄塔の塗膜劣化を診断している。しかしながら,技術者の昇塔を要する点検では,高所でのヒューマンエラーの問題が存在する。そこで,近年,昇塔せず,地上やビル屋上等の安全な地点に設置するカメラによって撮影された映像から一次点検を行う方法が試行されている。しかしながら,映像による点検は,昇塔による点検のリスクが無くなるものの,長時間の映像を確認するための膨大な負担が新たに生じるため,映像を用いた点検支援につながる新技術が必要とされている。そこで,本文では,映像を用いた点検支援技術の初期検討として点検時に撮影された映像から鉄塔の領域を自動で抽出する手法を提案する。提案手法では,架空地線上に設置されたカメラによって送電鉄塔の点検時に撮影された映像から鉄塔領域を抽出する。この映像には,被写体である鉄塔の他,空や木々などが含まれる背景領域が存在する。また,映像に映る鉄塔の動きに注目すると,鉄塔領域が前景となり,かつカメラが揺れていることから,鉄塔領域は背景領域より動きが大きい。そこで,提案手法では,まず,色に注目した空や木々などの背景領域の除去および動きの大きい領域の抽出を行う。次に,これらによって得られた結果を統合することで,鉄塔領域を抽出する。(著者抄録)