抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿は,原宿池田侯爵邸を中心とした私邸庭園設計における長岡安平の思想と実践について報告した。先ず,長岡安平は,明治から大正にかけ多くの公園および庭園設計に携わり,その数は公園または公共的施設に付随する設計が102ヶ所,私邸設計が85ヶ所にのぼること,本研究は,池田邸の業績およびその他の長岡史料に残る庭園設計図書,『遺稿集』に収録された言説から,長岡安平の私邸庭園設計における庭園と建築の関係性をはじめとする思想と,その実践について明らかにすることを目的とすること等を報告した。次に,長岡安平の私邸庭園設計思想,原宿池田侯爵邸庭園と関連史料,原宿池田侯爵邸庭園と同邸宅の設計過程,長岡安平の私邸庭園設計思想の実践について報告した。最後に,まとめとして,「当時貴族邸宅の標本」と評された池田邸は,長岡の当初設計案に示された庭園と建築の関係性が実現したこと,本研究では,長岡安平の業績のうち,私邸庭園に着目して,庭園と建築の関係性をはじめとする思想と,その実践について明らかにすることを目的としたこと,これについて多くの設計図書の中に実践の形跡をみることができ,池田邸において実現が確認できたこと等を報告した。