抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,車載ネットワークプロトコルの業界標準であるCANの信頼性が,インバータの高集積化などに起因する高電磁ノイズの影響で低下することが問題視されている。Nakamuraらは,そのための高信頼化手法として自動再送要求および前方誤り訂正からなるハイブリッド通信プロトコルを提案している。本論文では,その信頼性について解析的に論ずる。エラーカウンタの値およびフレームの送信失敗確率を,離散時間マルコフ連鎖の状態および遷移確率として表し,フレーム損失率がエラーカウンタ値に依存する故障モデルを記述する。数値計算によって,ハイブリッド通信プロトコルにおけるHALTモードへ遷移するまでの平均時間が,標準CANプロトコルのそれと比べて長くなることを示す。また,前方誤り訂正を用いることで発生するフレームロスについて,HALTモードへ遷移するまでに失われるデータフレーム数の平均値を求め,それが十分に対策可能な規模であることを示す。(著者抄録)