抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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火山活動を支配する重要な因子はマグマの粘性である。マグマ溜まりの粘性は,メルト組成,メルト含水量,温度,斑晶量をパラメータとして推定することができる。メルト組成は噴出した火山岩の石基組成から測定される。含水量は,相平衡実験,熱力学的モデル,あるいは斑晶中のガラス包有物の分析等から推定される。さらに,温度は鉱物温度計を用いて,また,斑晶量は偏光顕微鏡下でのポイントカウント法から推定されるが,全てのパラメータを噴火前に確定することは一般に困難である。Takeuchiは,多くの噴火事例から,相平衡条件におけるメルト組成,メルト含有量,温度間に制約条件のあることを見出し,その結果から,SiO
2量だけで噴火前のメルト粘性を簡便に推定できるメルト粘性スケール法を考案した。ただし,噴火前マグマ粘性は,上昇過程における火道での粘性の劇的変化が考慮されておらず,今後噴火の前兆期間と噴火前マグマ粘性との関係を明らかにしていく必要がある。