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J-GLOBAL ID:201702275297443131   整理番号:17A0955590

原子核衝突にみる大域的なΛハイペロン偏極

Global Λ hyperon polarization in nuclear collisions
著者 (120件):
資料名:
巻: 548  号: 7665  ページ: 62-65  発行年: 2017年08月03日 
JST資料番号: D0193B  ISSN: 0028-0836  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: イギリス (GBR)  言語: 英語 (EN)
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重い原子核同士の超相対論的衝突によって生成される極限エネルギー密度は,非常に高温で低粘性の流体のような驚くべき挙動を示す物質状態を作り出す。非中心衝突は約1000h/2πの角運動量を持ち,結果として生じる流体は,強い渦構造を持つ可能性があり,流体を正しく説明するには,この強い渦構造を理解しなければならない。量子色力学の基本的な対称性の回復によって,強い渦度の下で新たな物理的効果が生じると予測されているので,渦構造は,特に興味深い研究対象でもある。しかし,重イオン衝突における流体の渦度を示す実験的な証拠は,まだ得られていない。渦度は局所的な流体の回転構造を表すので,素粒子のスピンの向きはスピン軌道相互作用によってその回転軸方向にそろいやすくなる。本論文では,非中心衝突の大域的な角運動量の向きと放出された粒子(本実験では,衝突は金の原子核同士の間で起こり,Λバリオンが生成される)のスピン向きの一致の度合いを表す測定を行い,重イオン衝突で発生したこの流体がこれまでで最も渦巻いた系であることを明らかにしたことを報告する。(高エネルギーでは,この流体はクォーク・グルーオン・プラズマである。)Λと反Λハイペロンは共に数%程度の正の偏極を示し,いくつかの流体力学的予測結果と一致している。(ハイペロンは3つのクォークで構成された粒子で,少なくとも1つがストレンジクォークであり,残りは陽子と中性子を構成するアップクォークとダウンクォークである。)以前の測定では期待した結果は得られず偏極はゼロであり,より高い衝突エネルギーでは,大きな統計的不確定性があるものの,今回の観測の傾向と一致する。これらのデータは,重イオン衝突で生成されたほぼ理想的な流体の渦構造に迫る実験的手段となり,観測を強い相互作用の理論に定量的につなげる流体力学モデルの発展に有益なものとなるはずである。Copyright Nature Japan KK 2018
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