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J-GLOBAL ID：201702276406840716   整理番号：17A0962055

建築物の言語描写における消去の表現からみる建築の反在性

CHARACTERISTICS OF ARCHITECTURAL PRESENCE OF ABSENCE FROM EXPRESSION OF ELIMINATION IN TEXT DESCRIPTION OF BUILDINGS

著者 (3件)： 北川啓介 (名古屋工業大学大学院つくり領域) ,  上間鉄平 (安井建築設計事務所) ,  加藤正都 (名古屋工業大学大学院工学研究科)
資料名： 日本建築学会計画系論文集  (Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ))
巻： 82  号： 736  ページ： 1435-1444(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： Y0894A  ISSN： 1340-4210  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 建築物の言語描写における消去の表現からみる建築の反在性を明らかにした。建築専門雑誌「新建築」を研究資料として,1950年から2013年までを対象期間とし,消去について記述された箇所1,958事例を研究対象とした。作品解説文の中で,建築物や建築物を構成する部位や様相,概念が実際に存在しないか存在が確認することができない状態にしていることを消去と定義し,消去の種類と消去対象,主体と消去対象,効果と消去対象からみたコレスポンデンス分析を行い,建築の反在性を類型化した。その結果,設計者は,1)建築の構成においては,部分的に捨象と抽象を用いて自身の建築の本質を表現し,2)建築内での活動においては,消去されることで生まれた領域が活動の可能性を表現し,3)建築の認識においては,人の知覚を曖昧化し建築を観念的に解体させたり,自然物や形の単位,現象の虚像として場所に存在させる。こうして既存の概念を超えた建築を表現していることを明らかにした。

シソーラス用語： 学習 ,  性質 ,  分析 ,  *抽象 ,  *知覚 ,  *意匠 ,  表現 ,  存在性
準シソーラス用語： コレスポンデンス分析 ,  景観形成 ,  言語表現 ,  質感 ,  捨象 ,  消去

著者キーワード (12件)： 反在性 ,  消去 ,  言語描写 ,  消去対象 ,  主体 ,  効果 ,  Presence of Absence ,  Elimination ,  Text Description ,  Eliminated ,  Subject ,  Effect

分類 (1件)： 建築設計,建築家,建築史  (RB04000W)

引用文献 (5件)：

• 1) 木坂尚志,上松佑二:アドルフ・ロースの装飾排除とアルノルト・シェンベルクの無調性音楽との関係,日本建築学会計画系論文集,第563号,pp. 283-288,2003.1
• 2) 佐藤達生:12世紀イール・ド・フランス教会堂支柱におけるルソの消失とシャフトの細化,日本建築学会計画系論文集,第619号,pp. 201-208,2007.9
• 3) 城所哲夫:わが国の代表的現代文学作品にみる自然観と存在論的空間について,日本建築学会計画系論文集,第525号,pp. 209-215,1999.11
• 4) 切原舞子,鈴木義弘,岡俊江:現代独立住宅における座敷の使われ方と存在意義について,日本建築学会計画系論文集,第643号,pp. 1951-1960,2009.9
• 5) 新建築社:新建築,1950.1-2013.12

タイトルに関連する用語 (5件)： 建築物 ,  言語 ,  消去 ,  表現 ,  建築