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J-GLOBAL ID：201702276429367534   整理番号：17A0250346

収差補正STEMによるFe₈₅Si₂B₈P₄Cu₁ナノ結晶軟磁性合金中のCuナノクラスターイメージング

著者 (5件)： 西嶋雅彦 (東北大学研究教育基盤技術センター先端電子顕微鏡センター) ,  竹中佳生 (東北大学金属材料研究所超低損失ナノ結晶軟磁性材料研究開発センター) ,  竹内章 (東北大学金属材料研究所超低損失ナノ結晶軟磁性材料研究開発センター) ,  今野豊彦 (東北大学金属材料研究所不定比化合物材料学研究部門) ,  牧野彰宏 (東北大学金属材料研究所超低損失ナノ結晶軟磁性材料研究開発センター)
資料名： まてりあ  (Materia Japan)
巻： 55  号： 12  ページ： 598(J-STAGE)  発行年： 2016年 
JST資料番号： F0163A  ISSN： 1340-2625  CODEN： MTERE2  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 送電網に用いるトランスから自動車,電化製品のモータに至るまで磁気-電気変換時の磁気損失は,国内全電力消費量の約3.4%にも達する。従って磁気損失の低減により電力効率を改善し省エネルギーを達成する。超低損失ナノ結晶軟磁性合金FeSiBPCuは,磁気性能を落とさずに磁気損失を大幅に低減出来る革新的軟磁性材料であり,薄帯製造に成功し,実用化開発が進められている。本合金の良好な磁気特性と低損失は非晶質組織の熱処理により形成されるa-Feナノ結晶組織により発現し,ナノ結晶粒径や体積分率,組成に依存する。Fe₈₅Si₂B₈P₄Cu₁合金のa-Feナノ結晶に対し,球面収差補正型STEMによるナノ領域元素分析を行った。この合金中に形成されたa-Feナノ結晶のHAADF-STEM像とSTEM-EDS Mappingを得た。Siは粒内に多く,Pはナノ結晶を取り囲む母相にはき出され非晶質相を安定化させていた。Cuはナノ結晶をとり囲む表面近傍にはっきりと微細なナノクラスタとして分布し,a-Feナノ結晶とよく整合してbcc構造をとった。

シソーラス用語： 透過型走査電子顕微鏡 ,  収差補正 ,  *鉄合金 ,  ケイ素含有合金 ,  ホウ素含有合金 ,  リン含有合金 ,  銅含有合金 ,  ナノ結晶 ,  *軟磁性材料 ,  *磁性合金 ,  銅 ,  ナノクラスタ ,  磁損 ,  α鉄【金属】 ,  マトリックス【母体】 ,  非晶質 ,  BCC金属 ,  電力効率

著者キーワード (4件)： STEM (scanning transmission electron microscopy) ,  EDS (energy dispersive spectrometry) ,  Cu nano-cluster ,  nanocrystalline soft magnetic material

分類 (3件)： 金属の結晶構造  (BK06000V) ,  磁性材料  (NA04040H) ,  顕微鏡法  (BK01040E)

引用文献 (3件)：

• (1) A. Makino: IEEE Trans. Magn., 48(2012), 1331.
• (2) A. D. Setyawan, K. Takenaka, P. Sharma, M. Nishijima, N. Nishiyama and A. Makino: J. Appl. Phys., 117(2015), 17B715.
• (3) M. Nishijima, M. Matsuura, Y. Zhang and A. Makino: Philos. Mag. Lett., 95(2015), 277.

タイトルに関連する用語 (5件)： 収差補正 ,  STEM ,  ナノ結晶 ,  軟磁性合金 ,  Cu