抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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立野火口瀬の局地風は,対象地域が高気圧に覆われた場合と,低気圧が近隣する場合という2つの成因により出現するが,成因の違いによる吹走範囲の差異など,特に「どこまで風が吹くのか」が明らかではなかった。本研究では既存の数年間の観測資料から気候学的解析をおこない,これで補えない小気候的解析は数ヶ月間の多地点における気象観測で補完し解析した。この際,低気圧による山越気流の一種である「まつぼり風」と,冷気流出を原因とする「阿蘇おろし」について区別し,研究をおこなった。結果として,「阿蘇おろし」の吹走する気流下流側の限界は,吹田と菊池南消防署の間にあった。加えて,立野火口瀬の最も谷地形が狭小な付近である立野と,熊本平野に近い内牧や吹田などとの風速を比較すると,「阿蘇おろし」と「まつぼり風」のいずれも,立野における風速値の方が小さく,地点間の風速差が大きくなる傾向については「まつぼり風」吹走時の方が明瞭であった。(著者抄録)