抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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1)年末から年明けにかけて収穫可能なハクサイ中晩性F
1品種‘寒次郎’に複数の病原型グループの根こぶ病菌に対する抵抗性を付与するため,‘寒次郎’の両親(RKG42とTu3)に,‘はくさい中間母本農9号’(PL9)が有するCrr1とCrr2の2つの根こぶ病抵抗性遺伝子を導入しCMS_CR_RKG83とCR_Tu83およびそのF
1の‘CR寒次郎’を育成した。両親の育成には,6回の連続戻し交雑とDNAマーカーによる選抜を行った。2)選抜に用いたDNAマーカーは,Crr1が,RKG42とTu3ともにCrr1a抵抗性遺伝子末端に位置するB359であり,Crr2はRKG42が523A1R,Tu3がBRMS-096であった。いずれのマーカーの増幅断片はアガロースゲル電気泳動によりPL9と反復親(RKG42とTu3)間で明確に識別可能であった。3)病土挿入法による根こぶ病抵抗性検定の結果,CMS_CR_RKG83とCR_Tu83およびそのF
1‘CR寒次郎’は,4つの根こぶ病菌病原型グループの中で,グループ3に属する菌系には罹病したが,グループ1,2,4に抵抗性を示した。4)2カ所の根こぶ病菌汚染圃場に栽培した結果,いずれの圃場でも対照となる品種は罹病株が観察されたが,‘CR寒次郎’は根こぶの着生が観察されず,圃場レベルでも安定した抵抗性を示した。5)‘CR寒次郎’の根こぶ病抵抗性以外の特性は,元品種の‘寒次郎’のそれとよく似ており外観形質から判断することは困難であった。すなわち,‘CR寒次郎’は12月~1月どりに適しており,約3kg以上の球重と鮮やかな黄芯のハクサイであり,‘寒次郎’の後継品種として期待できる。(著者抄録)