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J-GLOBAL ID:201702281329321800   整理番号:17A0568786

アスパラガス全期立茎栽培における側枝誘引,長柄収穫ハサミおよび大型車輪台車の利用による収穫作業の軽労効果

Reducing Burden during Summer Asparagus (Asparagus officinalis L.) Spear Harvest by Using Long-shafted Shears and a Large-wheeled Cart under Modified Branch Training
著者 (7件):
資料名:
巻: 86  号:ページ: 37-44(J-STAGE)  発行年: 2017年 
JST資料番号: F0626A  ISSN: 2189-0102  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
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アスパラガスの収穫は中腰姿勢を強いられる身体的負担の大きい作業である.筆者らは既報において,アスパラガス収穫作業の改善として,収穫作業を立ち姿勢でできる柄の長い電動式収穫ハサミおよびぬかるみでもスムーズに移動できる 14 インチ車輪の台車を開発した.さらに,垂下した母茎の側枝をヒモを用いて上方に誘引する側枝誘引により,若茎の収量および品質を低下させることなく,畝面の視認性を改善できることを報告した.本報告では,アスパラガス全期立茎栽培における側枝誘引および長柄収穫ハサミを利用した収穫方法(以下,立ち収穫区)の作業能率,作業姿勢の改善および身体的負担の軽減に及ぼす効果について,30 および 60 歳代男性を被験者として中腰で収穫する従来法(慣行区)と比較調査した.立ち収穫区の 60 分間の収穫における 1 分間当たりの収穫本数は慣行区に比べて 18%低下した.慣行区では手の届く範囲の数本の若茎を連続で収穫できたが,立ち収穫では 1 本ごとに若茎を長柄収穫ハサミで切断・把持し,その後収穫ハサミを手前に引き寄せて,左手で若茎を採取する必要があったことが,立ち収穫区で作業効率が低下した要因であった.OWAS による作業姿勢解析の結果,30 歳代男性においては,慣行区では,AC2 が 72%,次いで AC3 が 14%,立ち収穫区では AC1 が 57%,AC2 が 41%であった.60 歳代男性では,慣行区で AC2 が 41%,次いで AC3 が 58%,立ち収穫区では AC1 が 27%,AC2 が 70%となり,両被験者とも側枝誘引および長柄収穫ハサミの利用により身体的負担の大きい AC3 および 4 が減少し,負担の小さい AC1 および 2 が増加した.60 分間の収穫作業後の主観的な身体的負担について,慣行区では,両被験者とも主観的な疲労度を示す修正ボルグスケールは腰が 8 以上と最も高く,腰の負担が特に大きいことを数値で表すことができた.これに対して,立ち収穫区では,両被験者ともに腰の修正ボルグスケールは 3 以下と小さく,腰の負担を著しく軽減できた.以上の結果から,アスパラガスの全期立茎栽培において,側枝誘引および長柄収穫ハサミの利用は作業能率が慣行区に比べて 18%低下するものの,不自然な姿勢である中腰姿勢の軽減と労働者の身体的負担を軽減する作業方法の改善策の 1 つとして,有効であることが示された.(翻訳著者抄録)
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野菜  ,  収穫・調製用機械 
引用文献 (22件):
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