抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本には書画を鑑賞するための装丁方法が様々ある。その中でも代表的な方法が掛軸装である。鑑賞するときだけ箱から取り出して展開し,床の間や梁に掛け,用が済めば下から巻き上げ,再び箱に納入して保管する。そのため,掛け軸の技術に古糊を用いて,長期間にわたって繰り返される巻き解きに耐えられるように,接着面を打刷毛によって叩いて接着を促進する叩打と言われる接着法がある。そこで本研究では,接着促進のための叩打作業の際の打刷毛操作に関する挙動の解析を,3次元動作測定によって行った。叩打の作用点に最も近い刷毛を把持する手の甲と,打刷毛の柄の頂点に装着したマーカーの軌跡に注目した。その結果,1)熟練者は非熟練者よりも少ない叩打回数で作業を終了できていることが分かった。2)また,熟練者は,接着された和紙の表面への均一な接着推進が必要なため,大きく打脱毛を操作しながら,再現性の高い叩打の動作を繰り返し行なっているということが明らかになった。などの知見を得た。