抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電子情報通信学会の基礎・境界ソサイエティには音を対象とする研究領域として,1)応用音響研究専門委員会,2)超音波研究専門委員会がある。本論文では,1)と2)が構成する音響・超音波サブソサイエティの社会貢献の一例として,音響分野を代表する技術の結晶である電話と,超音波の医療応用の実用化までの道程を解説した。電話の概念は17~18世紀に確立され,1876年にA.G.Bellは音波によって振動した膜が液体中の針を振動させ,機械-電気変換回路の電気抵抗を変化させる電話機を製作した。受話側では電流の変化を音波へと変換する必要があるので音響トランスデューサとしてスピーカも研究開発され,電話ユーザの急増による通信網の大規模複雑化に伴って情報理論,符号理論,トラヒック理論などの基礎理論が自動電話交換機へと展開された。また,ビットレートの低減と高音質化を両立させるための音声符号化の研究開発についても述べた。次に,1917年に超音波トランスデューサが発明されて以降,医療診断と治療の両面で利用されている超音波医療は工学と医学だけでなく,物理学・化学・薬学などの境界領域を含めた融合的研究課題に発展していることを説明した。