抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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標題研究会は2016年10月25日(日本気象学会秋季大会の前日)に名古屋大学で参加者120名以上によって開催された。地球温暖化が進んだ21世紀末に,2013年にフィリピンを襲って甚大な被害を与えた台風1330号の様な台風が現れた場合の最大強度,被害などに取り組む手法の一つとして,再現実験と温暖化実験を組合わせた擬似温暖化実験がある。再現実験では,再解析データ等を初期値・境界値に領域モデルで力学的ダウンスケール実験を実施して,対象とする熱帯低気圧,竜巻,洪水などの現象を再現する。一方,温暖化実験では,この再解析データ等に全球気候予測実験等から取り出した差分(温暖化時-現在)を「温暖化差分」として足した値を初期値・強化位置として使用する。以下の5講演が行われた。(1)レビュー:擬似温暖化実験,(2)擬似温暖化実験による伊勢湾台風の将来変化,(3)台風強度に関する擬似温暖化実験,(4)条件付きイベントアトリビューション(台風Haiyanのケース),及び(5)過去の地域気候変化に対する下部境界条件の寄与。最後に,擬似温暖化実験の可能性と限界について,総合討論が行われた。