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J-GLOBAL ID：201702292136431867   整理番号：17A0596742

自然災害に対する危機意識と実際の行動:フィリピン・ヴィサヤ地域の場合

著者 (1件)： 伊藤孝 (茨城大 教育)
資料名： 地学教育  (Education of Earth Science)
巻： 69  号： 4  ページ： 199-210  発行年： 2017年04月28日 
JST資料番号： X0686A  ISSN： 0009-3831  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： インターネットを介した対面インタビューにより,フィリピン・ヴィサヤ地域在住の20代女性の自然災害に対する意識調査を実施した。聴き取り人数は55名である。結果,最も恐れる自然災害として地震を挙げ(57.3%),次に台風(26.4%)が続き,この二つで80%を超えた。恐れる理由としては,自身の直接経験が51.9%,テレビ報道等を介した間接経験が13.5%となり,主に過去の経験により,恐れの感情が醸成されていることがわかった。地震を対象とした避難訓練は,約70%の人が小学生時代に経験済みであり,うち75%が教室にとどまり,机の下に隠れる,かがむと指導され,11%が外へ避難と指導されていた。しかし,2013年に発生したボホール地震では,34.8%の人が真っ先に外に避難した。その理由として,その時点で自分がいる建物の強度を瞬時に勘案し,外へ避難するほうが安全という結論が下されたことがわかった。(著者抄録)

シソーラス用語： フィリピン共和国 ,  *自然災害 ,  地震 ,  台風 ,  リスク管理 ,  *住民意識 ,  意識調査 ,  *人間行動 ,  避難 ,  経験 ,  適応訓練 ,  インターネット ,  面接調査 ,  学校教育 ,  自然科学
準シソーラス用語： インターネット調査 ,  学習経験 ,  *危機意識 ,  地学教育 ,  避難訓練 ,  *避難行動

分類 (1件)： 自然災害  (RA02030M)

引用文献 (16件)：

• Bautista, B. C., Bautista, M. L. P., Oike, K., Wu, F. T. and Punongbayan, R. S. (2001): A new insight on the geometry of subducting slabs in northern Luzon, Philippines. Tectonophysics, 339, 279-310.
• Chana, E. Y. Y, Liua, S. and Hunga, K. K. C. (2013): Typhoon Haiyan and beyond. The Lancet, 382, 1873 (9908).
• 地下まゆみ・上野宏共・坂本尚史 (2008): フィリピン共和国レイテ島地すべり再調査.地質ニュース,No. 647, 17-24.
• 芳賀 繁 (2012): 事故がなくならない理由:安全対策の落とし穴.PHP研究所,東京,224p.
• 原田憲一 (2013) 災害の深化と減災の知恵.比較文明,No. 29, 62-70.

タイトルに関連する用語 (5件)： 自然災害 ,  危機意識 ,  行動 ,  フィリピン ,  地域