抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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火星の大気/ダストの活動を観測するミニライダを開発した。多くの研究者はそれの独自的でオリジナルな活動に対して,火星大気に焦点を絞った。その1つは地上の旋風,「ダスト・デビル」である。ダスト・デビルは火星の大気循環と電場に影響を与えると言われている。10cm
3のLEDミニライダを火星探査機搭載用に設計した。波長385nmの高出力LEDをミニライダの光源に採用した。打ち上げ時の環境変化と物理的衝撃に対する強度を考慮してLEDを光源として採用した。LEDビームのパルスパワーとパルス繰返し周波数を,それぞれ0.75W(=7.5nJ/10ns)と500kHzに設計した。ライダエコーを,10cm
3のサイズ限度を充たすため,通常より短い望遠鏡筒を有する特別に設計したカセグレン望遠鏡によって受信する。送信ビームは直径30mmで,67mradの発散とした。受信機の視野を3mradにセットした。送信エネルギーと受信エネルギーの比を推定した。受信器はラフな取扱いにおいても,その視野を常に送信ビーム内に置けるようにした。高速光子計数器も,LED光のパルス繰り返し周波数に従うように設計し,開発した。測定範囲は30m以上である。この光子計数器によって,空間分解能を0.15m(=1ns)に改善した。実証実験を気象庁の大型風洞施設で実施した。測定対象はグリセリン粒子の煙であった。この煙を風速0~5m/sの風洞に放出した。風の流れによる煙の拡散と対流をLEDミニライダで査定した。この結果は,開発したライダが2m以上のダスト・デビルの構造と動動を測定できることを示唆した。(翻訳著者抄録)