文献

J-GLOBAL ID：201802216189224876   整理番号：18A1563073

新植圃場及び改植圃場に定植したニホンナシ大苗を用いたポリエチレンフィルムによる株元マルチの現地実証

Field Demonstration of the Effect of Mulching with Polyethylene Film on Plant Growth of Japanese Pear in a New Field and Replanted Field

著者 (3件)： 戸谷智明 (千葉県農林総合研究セ) ,  鈴木健 (千葉県農林総合研究セ) ,  藤井義晴 (東京農工大 大学院)
資料名： 千葉県農林総合研究センター研究報告  (Annual Research Bulletin of the Chiba Prefectural Agriculture and Forestry Research Center)
号： 10  ページ： 37-43  発行年： 2018年03月31日 
JST資料番号： S0686C  ISSN： 1883-5295  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： マルチ処理をニホンナシ苗木の定植後の管理方法の一つとして用いる技術として確立するため,新植及び改植圃場に定植された「幸水」大苗に対して,生産者にマルチ処理と栽培管理を2年間継続して行ってもらい,樹の生育や初期収量,果実品質に及ぼす影響を調査した。1.新植圃場では,マルチ処理により新梢の発生本数や総伸長量が無処理の1.6倍及び1.7倍に増大した。また,主枝の基部径や主幹径がともに1.1倍に増大した。樹の生育増大に伴い,着果数は無処理の1.9倍,収量は2.1倍に増大した。これらのことから,マルチ処理は,新植圃場における成園化を促進する技術として活用することが期待できる。2.改植圃場では,マルチ処理により新梢の発生本数が1.6倍に,結果枝長が1.4倍に,主枝の基部径や主幹径がともに1.1倍に増大した。また,樹の生育の増大に伴い,マルチ区の着果数は無処理の1.8倍,収量は1.9倍に増大した。3.改植圃場の無処理区では,新植圃場の無処理区と比べ,新梢の発生本数や総伸長量は56%及び62%となり,樹の生育が抑制された。一方で,改植圃場でマルチ処理を行えば,新植圃場の無処理区に比べ83~89%と向上したことから,いや地現象による生育抑制を改善する効果があると考えられ,改植を促進する技術の一つとして活用することが期待される。4.栽培終了時の土壌の化学性は,マルチ区ではpHや無機態窒素,交換性カリウムの濃度が無処理区よりも高かった。(著者抄録)

シソーラス用語： *マルチ ,  *ナシ ,  *苗 ,  プラスチックフィルム ,  ポリエチレン ,  圃場試験 ,  移植【植物】 ,  作物収量 ,  品質 ,  pH【水素イオン指数】 ,  土壌化学特性 ,  窒素形態 ,  *植物成長
準シソーラス用語： *大苗 ,  ポリエチレンフィルム ,  改植 ,  果実品質 ,  早期成園化 ,  無機態窒素

分類 (1件)： 果樹  (FC03042G)

引用文献 (13件)：

• 千葉県(2009)主要農作物等施肥基準.pp.22-24.千葉県.千葉.
• 千葉県(2016)千葉県果樹農業振興計画.pp.2-3.千葉県.千葉.
• 古屋 栄(1995)肥効調節型肥料による施肥技術の新展開4果樹の被覆肥料施肥技術.日本土壌肥料学雑誌.66(5):574-580.
• 後藤逸男(2001)土壌学概論.p.172.朝倉書店.東京.
• 平田尚美(1983)農業技術大系果樹編3.pp.26-31.農山漁村文化協会.東京.

タイトルに関連する用語 (10件)： 圃場 ,  改植 ,  定植 ,  ニホンナシ ,  大苗 ,  ポリエチレンフィルム ,  株 ,  マルチ ,  現地 ,  実証