抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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コネクテッドカーにおける高速通信を実現するため,広帯域を利用可能なミリ波帯が注目されているが,ミリ波帯の電波はマイクロ波帯に比べて距離減衰が大きいためカバレッジが狭くなる問題がある。少ない路上基地局(RSU:Road Side Unit)だけでカバレッジを確保する手法として,マルチホップ通信が検討されているが,ミリ波通信でマルチホップ通信を利用するためには,遮蔽による通信品質の劣化への対処が課題となる。本稿では,自動運転が可能なコネクテッドカーを想定し,RSUまでミリ波マルチホップで接続可能な範囲を拡大するため,LOS/NLOS(Non Line of Sight)を考慮しながら車両自身が移動して長いマルチホップリレーを構成する手法を提案する。自走ロボットによる無線センサネットワークでは移動制御にVFA(Virtual Force Algorithm)がよく使用されるが,VFAは通信品質が距離に対して単調減少する単純なモデルを前提とするため,遮蔽による電力減衰が大きいミリ波通信ではVFAの前提が成立せず,カバレッジ拡大は困難である。提案手法は強化学習を用いることで,複雑なミリ波通信品質のモデル化が困難であっても,車両自らが試行錯誤することで,カバレッジを拡大する移動方策を学習することが可能である。また,強化学習の状態定義として,リレー長の情報を含めることで性能を向上する。シミュレーション評価により,提案手法は一部の車両のみが移動制御対象の場合でもカバレッジを拡大でき,VFAによる移動制御よりもカバレッジを拡大できることを示す。(著者抄録)