抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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手漉き和紙の一部は,乾燥工程の前の状態である湿紙に独特の製法で,シボ(縮緬状の凹凸の起伏)を有した付加価値の高い檀紙が製造されている。我々は愛媛県の周桑地区において現在も受け継がれている檀紙製造における刷毛さばきに着目して,熟練者が無意識に行っている動作(暗黙知)を明らかにし,熟練者の′′きれいなシボ′′を作るコツを明らかにすることを試みている。今回,檀紙製造歴35年の熟練者(伝統工芸士)の身体に赤外線マーカーを取り付け,モーションキャプチャにより,紙漉き工程の動きを記録した。刷毛さばきにおける盤面(天板)に対する手首の位置をについて注目し,その結果,(1)湿紙を持たずに上方向に刷くとき,手首を天板と平行にして長い刷毛さばきが行われている,(2)湿紙を持たないときの下方向に刷くとき,前半は短い刷毛さばきが多く,後半は長い刷毛さばきを50%以上行い,一定の圧力を湿紙に加えている。ことなどを明らかにした。(著者抄録)