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J-GLOBAL ID：201802229246649296   整理番号：18A0184660

コメ生産に対する気候変動の影響と適応策

Climate Change Impact and Adaptation on Rice Production in Japan

著者 (2件)： 松本健一 (長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科) ,  高木三水珠 (滋賀県立大学環境科学部)
資料名： 環境科学会誌(Web)  (Environmental Science (Web))
巻： 30  号： 6  ページ： 346-356(J-STAGE)  発行年： 2017年 
JST資料番号： U1273A  ISSN： 1884-5029  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 今後,気候変動が進展すると予測される中,気候変動によるコメの生産量への影響が懸念され,影響回避のための適応策の推進が重要となる。本研究では,気象条件がコメの単収に及ぼす影響を1993~2014年の市町村レベルのパネルデータを用いて日本全国・地域別モデルにより分析した。さらに,パネルデータ分析の推計結果と気候変動シナリオに基づき,将来の気候変動がコメの生産に及ぼす影響と適応策の効果を分析した。分析の結果,コメの単収と気温の間には上に凸の二次関数の関係が,降水量・日照時間との間にはほとんどの地域で負・正の関係が見られた。そして,将来の気候変動の程度が大きい場合,多くの市町村で単収が減少するが,高緯度地域ではその影響が相対的に小さかった。適応策として栽培時期を1カ月前に早めた場合,ほとんどの市町村で影響が低減されることが示された。しかし,すべての影響が回避されるわけではなく,さらなる影響の低減には他の適応策の導入が同時に必要となる。(著者抄録)

シソーラス用語： *気候変動 ,  *栽培 ,  米 ,  *適応 ,  環境影響 ,  *農業気象 ,  気象条件 ,  時期 ,  作物収量
準シソーラス用語： *稲作 ,  *気候変動への適応 ,  気候変動の影響 ,  栽培時期

著者キーワード (10件)： コメ生産 ,  気候変動影響 ,  適応策 ,  パネルデータ分析 ,  シナリオ分析 ,  Rice production ,  climate change impact ,  adaptation ,  panel data analysis ,  scenario analysis

分類 (2件)： 農業気象  (DC05030Z) ,  稲作  (FC03020C)

引用文献 (25件)：

• 1) Intergovernmental Panel on Climate Change (2013) Climate Change 2013: The Physical Science Basis (Summary for Policymakers), Cambridge University Press, Cambridge and New York, 29pp.
• 2) 気象庁(2016)気候変動監視レポート2015, 80 pp.
• 3) Intergovernmental Panel on Climate Change (2007) Climate Change 2007: Impacts, Adaptation and Vulnerability (Summary for Policymakers), Cambridge University Press, Cambridge and New York, 22 pp.
• 4) Intergovernmental Panel on Climate Change (2014) Climate Change 2014: Impacts, Adaptation, and Vulnerability (Summary for Policymakers), Cambridge University Press, Cambridge and NewYork, 32 pp.
• 5) 日本政府,気候変動の影響への適応計画,http://www.env.go.jp/earth/ondanka/tekiou/siryo1.pdf, (参照2017-2-28).

タイトルに関連する用語 (3件)： コメ ,  気候変動の影響 ,  適応