抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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LTSではワイヤーモーションなどの微小な擾乱(μm)により熱暴走(クエンチ)が生じるので,クエンチを防ぐ技術(安定化)と,クエンチで損傷しない技術(保護)が重要である。一方,HTSコイルでは微弱な擾乱によるクエンチは生じないが,電磁力による線材の局所劣化(~10mm長)が微弱な発熱を生み,熱暴走に至る。これにより高価なHTSコイルがアークで全壊してしまう例が報告されている。この種の熱暴走と損傷はHTSコイル技術の重要分野であり,本報はこの課題を扱う。局所的熱暴走を防止するベストの方法は,「劣化部を電流が迂回する」no-insulation(NI)法であるが,1)磁場遅れや過剰な励磁損失が許容されない系には適用できない,2)レイヤー巻コイルでは磁場遅れ時間が極めて長い,などの欠点を持つ。ここでは,最初に絶縁HTS(REBCO,Bi-2223)線材を用いたコイルの高磁場における線材劣化・熱暴走の事例を示す。次に,これに基づき微小発熱と熱暴走の関係を体系化し,線材劣化がある場合にもコイルを安定に運転するためのクライテリアを構築する。得られた結果を,(a)REBCOコイルとBi-2223コイル,(b)NI法と絶縁法,(c)パンケーキ巻法とレイヤー巻法,などのパラメータについて整理する。(著者抄録)