抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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黒潮続流と同期した日本海貯熱量の十年規模変動を調べた。熱収支解析から,対馬海峡における熱輸送量変動が日本海貯熱量の長期変動の主要因であり,海面熱フラックスは,貯熱量変動に受動的に応答していることが分かった。また,対馬海峡の熱輸送量変動は,日本沿岸水位の第1モード変動により生じる九州・朝鮮半島の水位差変化による流量偏差により説明される。さらに,沿岸水位の第1モードは,黒潮続流の十年規模変動と良い対応関係にあり,黒潮変動により励起される沿岸捕捉波により,対馬海峡を含む日本全域に影響を及ぼす。上記プロセスを考慮することで,日本海貯熱量と黒潮続流の共変動メカニズムが説明される。(著者抄録)