抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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公共施設の更新維持は,日本の地方自治体の重要な問題となっている。複合型による公共施設の維持はこの問題を解決する一つの案である。したがって,複合型公共施設によって図書館を維持する計画が増加することが期待される。本研究は,複合型公共施設の中に図書館を設置する計画の条件を把握することを目的とした。本論文では,図書館の施設状況について把握した後,複合型公共施設が図書館の利用に与える影響について検討した。解析の手順は以下の通りである。1.収集された書籍規模,設定形態のうちの閉架面積,設置年度から図書館の状況を把握する。2.自治体タイプと農業地域分類から設置された図書館の状況を把握する。3.複合型施設に設置された図書館の状況を,公共施設の種類と設置数,組合せパターンから把握する。4.図書館における利用者の利用に対する,複合型施設に設置された施設の影響を調べる。解析の結果は以下の通りである。1)複合型施設に設置する図書館の施設条件は,独立建物における建設より厳しくなる。床空間に関する限界は特に大きいことが明らかになった。2)分析項目として農業地域分類を用いることは自治体タイプを用いるよりも効果的であることが明らかになった。3)複合施設に設置された公共施設の代表例として,会議場,多目的ホール,庁舎,生涯教育施設,文化施設などがある。公共施設の設定比において最も高い数値は53%であったが,最も多い設定比の数値は約30%であった。4)図書館来訪者の数は,複合型施設にそれを設置することにより増加することが明らかになった。しかし,複合型施設に整備された公共施設の中には,図書館の来訪者を増加させる効果がない施設もあった。(翻訳著者抄録)