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J-GLOBAL ID:201802251605951324   整理番号:18A1077596

仙台の海岸に生息するタヌキの食性-東北地方太平洋沖地震・津波後に復帰し復興事業で生息地が改変された事例-

Food habits of raccoon dogs on the Sendai coast of northern Japan: two populations that returned after the 2011 Tohoku-oki tsunami
著者 (4件):
資料名:
巻: 23  号:ページ: 155-165  発行年: 2018年05月30日 
JST資料番号: L4819A  ISSN: 1342-4327  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 短報  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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これまで知られていなかった東北地方海岸のタヌキの食性を宮城県仙台市宮城区岡田南蒲生と岩沼市蒲崎寺島のタヌキを例に初めて明らかにした。このタヌキは2011年3月の東北地方太平洋沖地震・津波後に回復した個体群である。南蒲生では防潮堤建造,盛土などの復興工事がおこなわれ,生息環境が二重に改変されたが,寺島では工事は小規模であった。両集団とも海岸にすむタヌキであるが,魚類,貝類,カニ,海藻などの海の生物には依存的ではなかった。ただしテリハノイバラ,ドクウツギなど海岸に多く,津波後も生き延びた低木類の果実や,被災後3年ほどの期間に侵入したヨウシュヤマゴボウなどの果実をよく利用した。復興工事によって大きく環境改変を受けた南蒲生において人工物の利用度が高く,自然の動植物の利用が少なかったことは,環境劣化の可能性を示唆する。また夏には昆虫,秋には果実・種子,冬には哺乳類が増加するなどの点は,これまでほかの場所で調べられたタヌキの食性と共通であることもわかった。本研究は津波後の保全,復旧事業において,動物を軸に健全な食物網や海岸エコトーンを再生させる配慮が必要であることを示唆した。(著者抄録)
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分類 (2件):
分類
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自然災害  ,  個体群生態学 
引用文献 (38件):
  • Akihito, Sako T, Teduka M, Kawada S (2016) Long-term\ntrends in food habits of the raccoon dog, Nyctereutes\nviverrinus, in the imperial palace, Tokyo. Bulletin of\nNational Museum, Natural Science, Ser. A, 42:143-161
  • 郷右近 勝夫 (2015) 阿武隈川河口北の有剣ハチ類の危機的現状. 昆虫と自然, 50:4-9
  • 郷右近 勝夫, 五十嵐 由里, 斎藤 勝雄, 高橋 雄一 (2012) 南蒲生/砂浜海岸エコトーンモニタリングサイトと周辺域における大津波被災後の昆虫相について. インセクトマップオブ宮城, 36:3-21
  • 原 慶太郎, 樋口 広芳 (2013) 東日本大震災が生態系に及ぼした影響. 地球環境, 18:23-33
  • 原 正利 (2014) 津波影響調査の結果について. 植生情報,\n18:21-40
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