抄録/ポイント：
抄録/ポイント
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コミュニティ開発に関する活動は日本を通して行われている。特定非営利法人活動推進法が施行されたので,主要な役割は地方自治体から地域住民と専門家を含む地域に移行した。さらに,活動はより広い範囲の分野をカバーする。本研究は,地域ベースのコミュニティ開発に焦点を合わせて,人々,活動,場所,および時間の相互関係に基づくコミュニティ開発活動の持続可能性を調べた。本論文では,千葉県における認証NPOにより実施された活動の動向とコミュニティ開発活動の特徴を明らかにした。また,コミュニティ開発活動の中心部を担う活動組織(オペレータ)の意識の観点からコミュニティ開発活動の持続可能性を検討した。その結果,次の特徴を明らかにした。1)千葉における認証NPOによる活動の動向により明らかにされたコミュニティ開発活動の特徴を検討すると,他の活動分野との連携で行われた活動とコミュニティ開発活動としてのみ行われた活動は一般的に数が等しい。従って,コミュニティ開発活動は他の活動と良くバランスしている。2)コミュニティ開発活動には,「イベント」,「再活性化」,「景観の形成」,「清掃・美化」などがある。これらの活動の多くは他の活動分野と相関する傾向がある。3)コミュニティ開発活動を促進する活動組織(オペレータと一般市民)の一つの特徴は,活動が他の活動分野と相関するかどうかにかかわらず,活動組織の運営には高齢の地域住民(約60歳)が関与していることである。4)平均活動頻度は,活動が別々に行われるよりもむしろ他の活動場と相関するとき,より高い。同様に,総活動時間(時間/月)は,活動が別々に行われるよりもむしろ他の活動場と相関するとき,より長くなる傾向がある。さらに,多くのコミュニティ開発活動が都市内で実施されており,コミュニティ開発活動が活動組織がベースになっている地域で行われていることを示している。5)活動目的,活動の意義,活動の継続の面からコミュニティ開発活動のオペレータの意識を検討した。オペレータは地域におけるコミュニティ開発に対する積極的な態度を有し,人々の日常生活を含む様々な活動を実施する際に,地域住民とのそれらの連続性を強く認識している。その結果,コミュニティ開発活動を行うことが有益な効果と結果をもたらすという意味がある。オペレータのこの姿勢はコミュニティ開発活動の継続の認識をもたらしたと思われる。従って,運営者が地域住民と行政との連続性を強調しながら,将来におけるコミュニティ開発活動の継続性を認識している傾向がある。上記の知見は,人々(主に地元の住民),活動,および場所(地域)についてのオペレータの意識と思考が,将来のコミュニティ開発活動の持続可能性に大きく影響することを示している。将来の報告において,コミュニティ開発活動における参加者の特性を同定し,オペレータと参加者の関与を調べることにより,持続可能なコミュニティ開発活動を研究することを計画している。(翻訳著者抄録)
