抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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昨今の日本では多くの小売が店頭で使用済みのペットボトルなどを回収している。この店頭回収については,小売の負担,小売と行政の協力のあり方など,様々な課題が指摘されている。一方,スウェーデンでは,日本の店頭回収で見られるペットボトルの自動回収機と同様の機械で,デポジット制度を店頭で実施し,使用済みの飲料容器を回収している。そこで,本稿では,日本とスウェーデンいずれにおいても店頭回収が行われているペットボトルをもとに,日本において展開されている店頭回収の特性を,仕組みと経緯の観点で,スウェーデンの飲料容器へのデポジット制度との比較から明らかにし,今後の日本における店頭回収についての議論の視座を提起する。日本のペットボトルの店頭回収における課題に対して,本稿では,次の方策の可能性を提起している。第一に,小売が担う店頭回収の運営の多くについて,回収手数料の支給や,消費者からのデポジットの徴収の義務付けなど,小売への支援のスキームを整備することの検討である。第二に,民間で行いうる回収は店頭回収などに任せ,店頭回収では持ち込みが困難な世帯やエリアなどについて,店頭回収への持込を行政が行うことの検討である。第三に,様々な立場の合意のもと,達成目標を設定し,店頭回収を社会全体で効率的に活用するというスタンスを関係者で共有することである。(著者抄録)