抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では茨城県土浦市,つくば市,阿見町を事例に,首都圏整備法下で工業団地の造成による工業化が進行した地域の一例として捉えつつ,筑波研究学園都市の周縁部としての性格を有するものとして取り扱い,当該地域における中小零細規模事業所の沿革,取引連関から類型化を行い,土浦市周辺地域における中小零細規模製造業事業所の地域的性格を明らかにする。土浦市周辺地域における中小零細規模製造業事業所について,取引連関から特定企業下請型,複数企業下請型,自社製品型,民間企業試作型,研究支援型に分類を行った。これら事業所の共通点として,おおよその調査対象事業所において,高度経済成長期の工業化が成立に関わっている。また,本地域において特筆すべき事象として,研究機関への近接性からそれらの特殊な実験器具等の多品種少量生産を取引連関の主流に据える事業所がみられることが挙げられる。これらのことから,土浦市周辺地域における中小零細規模製造業事業所の特徴としては,高度経済成長期に工業団地の造成によってもたらされた大規模工業化の影響を受けている事業所に加え,バブル景気崩壊以降,受注の多角化により存続を図る事業所,技能集約化により研究機関からの受注を主眼に据える事業所があることが明らかとなった。(著者抄録)