文献

J-GLOBAL ID：201802264393657407   整理番号：18A1850575

真空紫外極短パルスによる時間分解光電子イメージング

Time-resolved Photoelectron Imaging Using Ultrashort VUV Pulses

著者 (1件)： 堀尾琢哉 (九州大学大学院理学研究院化学部門量子化学研究室)
資料名： Molecular Science (Web)  (Molecular Science (Web))
巻： 12  号： 1  ページ： A0097(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： U0074A  ISSN： 1881-8404  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 文献レビュー  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 光励起された分子は様々な光物理的及び光化学的過程を同時に又は順次に起こし,分子は最終的に基底電子状態(S₀)に緩和するか,S₀において更に化学反応を起こす。光イオン化がポテンシャルエネルギー面のどの部分からも誘起されうるので,時間分解光電子イメージング(TRPEI)によって,これらの光誘起動力学の完全な観測が可能になる。しかしながら,低い電子励起状態とS₀からの光イオン化には真空紫外(VUV)波長領域において高いプローブ光子エネルギーが要求され,これまで強いフェムト秒(fs)VUVレーザパルスを発生することは困難であった。ここでは,fs-VUVパルスを用いたTRPEIによる孤立分子の光誘起動力学の「グローバル反応マップ」を得るための努力をレビューした。一例として,ピラジン(C₄H₄N₂)のS₂(ππ^*)状態からのカスケード無放射遷移の完全な観測を提示した。更に,S₂(ππ^*)電子波動関数の配置間相互作用をfs-VUVパルスを用いた超高速光イオン化によって調べることが可能であることを実証した。VUV領域におけるピラジンの超高速光動力学も示した。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *画像 ,  *化学反応 ,  光イオン化 ,  無放射遷移 ,  波動関数 ,  *配置間相互作用 ,  光電子分光法 ,  時間分解分光法 ,  分子 ,  光パルス ,  ポテンシャルエネルギー面 ,  *紫外光電子スペクトル ,  *分子動力学 ,  窒素複素環化合物
準シソーラス用語： *光電子イメージング ,  極短パルス ,  真空紫外光電子分光法 ,  *超高速化学ダイナミクス

著者キーワード (8件)： 超高速化学動力学 ,  時間分解光電子分光法 ,  VUV短パルス ,  配置間相互作用 ,  超高速化学動力学 ,  時間分解光電子分光法 ,  VUV短パルス ,  配置間相互作用

分類 (2件)： 分子と光子の相互作用  (BH06120R) ,  有機化合物・錯体の電子分光スペクトル(分子)  (BH06092P)

物質索引 (1件)： ピラジン

引用文献 (75件)：

• (1) Zewail, A. H. J. Phys. Chem. A 2000, 104, 5660-5694.
• (2) Stolow, A.; Bragg, A. E.; Neumark, D. M. Chem. Rev. 2004, 104, 1719-1757.
• (3) Hertel, I. V.; Radloff, W. Rep. Prog. Phys. 2006, 69, 1897-2003.
• (4) Suzuki, T. Int. Rev. Phys. Chem. 2012, 31, 265-318.
• (5) Suzuki, T. Annu. Rev. Phys. Chem. 2006, 57, 555-592.

タイトルに関連する用語 (3件)： 極短パルス ,  分解 ,  光電子イメージング