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J-GLOBAL ID：201802274117195364   整理番号：18A1758539

神通川の神三ダム直下の淵で滞留していたサクラマス親魚の出水時の挙動

Changes in vertical distribution of masu salmon during high flow in a large pool just below the Jin-san Dam in the Jinzu River.

著者 (4件)： 田子泰彦 (富山県農林水産総合技術センター水産研究所) ,  飯田直樹 (富山県農林水産総合技術センター水産研究所) ,  東秀一 (富山漁業協同組合) ,  新田朗 (日本エヌ・ユー・エス(株))
資料名： 応用生態工学  (Ecology and Civil Engineering)
巻： 21  号： 1  ページ： 45-52(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： L3837A  ISSN： 1344-3755  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 神通川の神三ダム下流の淵(長さ約 70 m,幅約 150 m,最大水深 13.7 m)で,サクラマス親魚が出水時に遊泳していた個所の水深を,アーカイバルタグの装着によって 2009 年に調べた.出水前には表層(水面から約 1 m)にいたサクラマスは,流量の増加とともに,浮上と潜行を繰り返しながら,より底層へと移動した.最大出水時には流速の早い表層と深部を避け,両岸近くの水面から 2 ~ 4 m の水深帯に生じた緩流域に滞留したと推測された.水位が低下しはじめると,サクラマスは再び浮上と潜行を繰り返しながら,より表層へと移動し,平水になると出水前とほぼ同じ位置へと戻った. これらのことから,深くて多様な空間を有する淵が,出水時におけるサクラマスの避難場所として機能する可能性が示唆された.(著者抄録)

シソーラス用語： *サクラマス ,  河川 ,  ダム ,  避難 ,  水深 ,  *出水 ,  *生息場所 ,  標識 ,  *遊泳
準シソーラス用語： 神通川 ,  神三ダム ,  アーカイバルタグ

著者キーワード (5件)： depth ,  high flow ,  large pool ,  Masu salmon ,  weak current

分類 (2件)： 魚類  (FH02020K) ,  ダム一般  (RC16010D)

引用文献 (14件)：

• 東 信行・鴨下真吾・佐原雄二・関 泰夫・渡辺勝栄(1999) 増水時における河川魚類の挙動と河川構造.環境システム研究 27: 793-798.
• 傳田正利・天野邦彦・辻本哲郎 (2009) 魚類自動追跡システムの現地実証実験と魚類行動特性の把握.土木学会論文集 B 65: 1-14.
• Edo K. & K. Suzuki (2003) Preferable summering habitat of returning adult masu salmon in the natal stream. Ecological Research 65: 1-14.
• 可児藤吉 (1944) 渓流棲昆虫の生態.「可児藤吉全集」,pp. 3-91.思索社,東京.
• 水野信彦 (1980) 中流域(アユ漁場)での河川改修の問題点と改善策.淡水魚 6: 1-7.

タイトルに関連する用語 (8件)： 神通川 ,  ダム ,  淵 ,  滞留 ,  サクラマス ,  親魚 ,  出水 ,  挙動