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J-GLOBAL ID：201802274780917936   整理番号：18A1418341

炭素鋼のねじり予ひずみ材の水素侵入特性

Hydrogen-Entry Properties of Torsional Prestrained Carbon Steels

著者 (6件)： 西口廣志 (佐世保工業高等専門学校 機械工学科) ,  松田悠太 (安川電機) ,  福田孝之 (佐世保工業高等専門学校 機械工学科) ,  東田賢二 (佐世保工業高等専門学校) ,  山辺純一郎 (九州大学水素エネルギー国際研究センター,九州大学水素材料先端科学研究センター) ,  松永久生 (九州大学大学院工学研究院,九州大学水素エネルギー国際研究センター,九州大学水素材料先端科学研究センター)
資料名： 材料  (Journal of the Society of Materials Science, Japan)
巻： 67  号： 7  ページ： 723-729(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： F0385A  ISSN： 0514-5163  CODEN： ZARYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： ねじり予歪フェライト-パーライト低炭素JIS-S10C,JIS-S25CおよびJIS-S45C鋼の水素侵入特性を調べた。丸棒試験片をねじり試験により予歪し,陰極帯電または浸漬充電により水素をチャージした。ねじり試験は,ネッキングなしで試料に大きな塑性変形を導入することを可能にし,引張試験よりはるかに高いレベルの水素含有量,C_Hをもたらした。C_Hは,試料外表面,ε_pre,sにおけるねじれ予歪の増加とともに増加した。予歪範囲,ε_pre,s<30%において,C_Hに及ぼすパーライトの影響はほとんどなかった。対照的に,ε_pre,s>40%のとき,JIS-S10CとJIS-S25CにおけるC_Hに及ぼすパーライトの著しい影響があった。しかし,JIS-S45CにおけるC_HはJIS-S25Cにおけるそれよりはるかに高かったという事実にもかかわらず,JIS-S45CにおけるC_Hはより低かった。このような複雑な水素侵入特性は,1)フェライトとパーライト間の境界近傍の転位密度の増加,2)パーライト粒中の応力再分布による転位密度の増加に対する抑制,の間の競合によって決定されると推定した。最終的な破断におけるねじれ歪は,JIS-S10Cにおいて最大であり,それは,それに応じて,破断した試験片における最大の水素含有量に従った。一連の実験結果は,ねじり試験が,非常に大きな水素含有量(~30mass ppm)の下で,BCC鋼の強度特性と水素侵入特性の調査を可能にすることを明らかにした。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *水素アタック ,  予歪 ,  ねじり ,  *低炭素鋼 ,  二相鋼 ,  中炭素鋼 ,  S45C ,  ねじり試験 ,  パーライト ,  フェライト組織 ,  転位密度 ,  応力分布 ,  水素吸蔵 ,  ねじり変形 ,  カソード還元 ,  歪分布 ,  S10C ,  S25C ,  *水素チャージ ,  *水素侵入 ,  電気化学反応
準シソーラス用語： ねじり歪

著者キーワード (5件)： 水素 ,  ねじり予ひずみ ,  水素エントリー特性 ,  パーライトのフラクション ,  炭素鋼

分類 (2件)： 機械的性質  (WB02030U) ,  その他の金属組織学  (WB01040Y)

引用文献 (24件)：

• 1) A.R. Troiano, “The role of hydrogen and other interstitials in the mechanical behavior of metals”, Transactions of the ASM, Vol. 52, pp. 54-81 (1960).
• 2) C. D. Beachem, “A new model for hydrogen-assisted cracking (Hydrogen “Embrittlement”)”, Metallurgical Transactions, Vol. 3, pp. 437-451 (1972).
• 3) H. K. Birnbaum, and P. Sofronis, “Hydrogen-enhanced localized plasticity-a mechanism for hydrogen-related fracture”, Materials science and engineering, Series A, Vol. 176, pp. 192-202 (1994).
• 4) T. Matsuo, N. Homma, S. Matsuoka and Y. Murakami, “Effect of hydrogen and prestrain on tensile properties of carbon steel SGP (0.078C-0.012Si-0.35Mn, mass%) for 0.1MPa hydrogen pipelines”, Transaction of the Japan Society of Mechanical Engineering, Series A, Vol. 74, No. 744, pp. 1164-1173 (2008).
• 5) H. Nishiguchi, Y. Fukushima, S. Matsuoka and Y. Murakami, “Effect of hydrogen on tensile properties of ferritic-pearlitic carbon steels”, Transaction of the Japan Society of Mechanical Engineering, Series A, Vol. 76, No. 771, pp. 1459-1468 (2010).

タイトルに関連する用語 (4件)： 炭素鋼 ,  ねじり ,  予ひずみ ,  水素侵入