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J-GLOBAL ID：201802275291342535   整理番号：18A0458760

分子動力学法による自由エネルギーを用いたアスファルテン分子とシリカ鉱物の吸着特性の評価

Evaluation of Adsorption Characteristics between an Asphaltene Molecule and Silica Through Free Energy Calculation by Molecular Dynamics Simulation

著者 (4件)： 石塚師也 (北海道大学大学院 環境循環システム部門) ,  LIANG Yunfeng (東京大学 人工物工学研究センター) ,  松岡俊文 (公益財団法人 深田地質研究所) ,  松岡俊文 (京都大学 学際融合教育研究センター)
資料名： 材料  (Journal of the Society of Materials Science, Japan)
巻： 67  号： 2  ページ： 208-214(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： F0385A  ISSN： 0514-5163  CODEN： ZARYA  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： シリカ表面へのアスファルテンの吸着は,石油貯留層における濡れ性の変化およびアスファルト舗装の耐久性に重要な役割を果たしている。本研究では,分子動力学シミュレーションによる平均力(PMF)ポテンシャルによる吸着特性およびアスファルテン構造との関係を検討した。著者らは,6つのタイプのアスファルテン分子を調製し,次いで2つの異なるシリカ表面(例えば,親水性および疎水性シリカ)上の吸着Gibbs自由エネルギーを研究した。合計で,単一のアスファルテン分子とシリカの間の12個のPMFを計算した。親水性シリカ表面および疎水性シリカ表面の双方において,ヒドロキシル基末端を有するアスファルテンの計算した吸着Gibbs自由エネルギーは,ヒドロキシル基末端とシリカ表面との間の水素結合のためにヒドロキシル基末端を有さない同様のタイプのアスファルテンよりも大きかった。芳香族性の高いアスファルテンの吸着Gibbs自由エネルギーも大きかったが,芳香族性が少なくアルキル鎖のないアスファルテンの吸着エネルギーは小さかった。さらに,全てのアスファルテン分子について,計算した吸着Gibbs自由エネルギーは,親水性表面よりも疎水性表面で有意に大きかった(8~54kJ/mol)。根底にあるメカニズムは,これらの2つの表面構造の極性の相違に帰することができる。この研究は,異なるタイプのアスファルテンおよび鉱物表面における吸着特性の定量的評価を示す。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *分子動力学 ,  *アスファルテン ,  *シリカ鉱物 ,  計算機シミュレーション ,  ポテンシャル ,  Gibbs自由エネルギー ,  ヒドロキシ基 ,  吸着エネルギー ,  アスファルト舗装 ,  濡れ ,  芳香族性 ,  分子間水素結合 ,  分子間相互作用 ,  表面構造 ,  親水性 ,  疎水性相互作用 ,  疎水性 ,  二酸化ケイ素 ,  石油貯留層 ,  表面エネルギー ,  芳香族縮合化合物 ,  分子モデル ,  *吸着 ,  吸着平衡 ,  多孔性 ,  多孔質体
準シソーラス用語： 分子動力学シミュレーション ,  平均力ポテンシャル ,  ヒドロキシル基 ,  シリカ ,  *吸着特性

著者キーワード (5件)： Asphaltene ,  Molecular dynamics simulation ,  Potential of mean force ,  Silica ,  Adsorption

分類 (3件)： 各種石油製品及びその製造一般  (YF02071R) ,  四環以上の炭素縮合多環化合物  (CF06090C) ,  物理的手法を用いた吸着の研究  (CB12043P)

物質索引 (6件)： 1-[5-(ペンチルチオ)ペンチル]-3-エチル-6,7-(オクタン-3,1-ジイル)-1,2,2a,3,4,4a,5,6,7a,10,14a,14g-ドデカヒドロオバレン ,  1-[5-(ペンチルチオ)ペンチル]-3-エチル-6,7-(オクタン-3,1-ジイル)-2,10-ジヒドロオバレン ,  1-[1-[5-(ペンチルチオ)ペンチル]-7,6-(1-オクテン-1-イル-3-イリデン)-1,2,2a,3,4,4a,5,6,7a,10,14a,14g-ドデカヒドロオバレン-3-イル]エタノン ,  2-[1-[5-(ペンチルチオ)ペンチル]-7,6-(1-オクテン-1-イル-3-イリデン)-1,2,2a,3,4,4a,5,6,7a,10,14a,14e-ドデカヒドロオバレン-3-イル]エタノール ,  2-[5-(ペンチルチオ)ペンチル]-4-プロピル-7,10-ジペンチル-13-エチル-1,2a,6,7,11,11a,12,13,13a,13f-デカヒドロ-2H-ベンゾ[bc]コロネン ,  7,6-(1-プロペン-1-イル-3-イリデン)-1,2,2a,3,4,4a,5,6,7a,10,14a,14e-ドデカヒドロオバレン

引用文献 (26件)：

• 1) J. J. Adams, “Asphaltene adsorption, a literature review”, Energy and Fuels, Vol.28, pp.2831-2856 (2014).
• 2) J. Speight, in “Asphalt materials science and technology” (2015) Elsevier.
• 3) M. Vafaie-Sefti and S. A. Mousavi-Dehghani “Application of association theory to prediction of asphaltene deposition: Deposition due to natural depeletion and miscible gas injection processes in petroleum reservoirs”, Fluid Phase Equilibria, Vol.247, No.1-2, pp.182-189 (2006).
• 4) J. L. M. Cruz, F. J. Arg elles-Vivas, V. Matias-Perez, C. A. Duran-Valencia and S. Lopz-Ramirez “Asphaltene-induced precipitation and deposition during pressure depletion on a porous medium: An experimental investigation and modeling approach”, Energy Fuel, Vol.23, No.11 pp.5611-5625 (2009).
• 5) R. Z. Syunyaev, R. M. Balabin, I. S. Akhatov and J. O. Safieva “Adsorption of petroleum asphaltenes onto reservoir rock sands studied by near-infrared spectroscopy”, Energy Fuel, Vol.23, No.3 pp.1230-1236 (2009).

タイトルに関連する用語 (7件)： 分子動力学法 ,  自由エネルギー ,  アスファルテン ,  分子 ,  シリカ鉱物 ,  吸着特性 ,  評価