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J-GLOBAL ID：201802277027467498   整理番号：18A0556925

2011年東北地方太平洋沖地震時の病院の初動と災害対策 震災時病院における初動体制に関する研究 その1

INITIAL RESPONSES OF HOSPITALS TO THE 2011 PACIFIC COAST TOHOKU EARTHQUAKE Study on the initial action system of the hospitals in case of an earthquake disaster Part 1

著者 (3件)： 建部謙治 (愛知工業大学工学部建築学科) ,  田村和夫 (千葉工業大学工学部建築都市環境学科) ,  高橋郁夫 (国立研究開発法人防災科学技術研究所)
資料名： 日本建築学会計画系論文集  (Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ))
巻： 83  号： 744  ページ： 375-383(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： Y0894A  ISSN： 1340-4210  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本論の目的は,2011年太平洋沿岸東北地震における病院の初期行動システムを明らかにすることである。それゆえ,アンケート調査と口頭調査を実施した。主な結果は,次のように要約される。1.病院の優先順序は患者とスタッフの安全を確保することである。次は,患者とスタッフの安全確認の目的をもつ防災本部の開設2.明らかな違いは,外部協力,初期トリアージ行動システム及び地震防災訓練の実施地域における事故ベース病院と一般病院でみられる。3.初期行動は,事故ベース病院において明らかに速やかである。他方で,患者とスタッフの安全は,一般病院による防災本部の開設を超えて優先順位が与えられる。地震のための防災計画が全ての事故ベース病院でみられた一方で,それらは一般病院の45%でみられたに過ぎなかった。4.防災訓練に関しては,一般病院が事故ベース病院の75%に比べ,実施率が30%であった。5.事故ベースの病院は,防災訓練の効果について独自の決定的な評価をする傾向がある。6.地震災害に対する対応策は,3階以下の小規模一般病院においては利用されていない。7.大規模病院でフルタイムで雇用されている防災職員の事例はたびたびはみられない。人命が救われるまでの本システムの開設及び一連の指令の開設は, 病院での初期行動システムとして地震災害の時期には重要である。この初期行動システムの実現に向けより実際的な計画と実践を実行することが必要である。外部で協力することも重要である。外部協力の重要な条件は,行政組織,民間機関及び住民の相互理解,相互補足システム及び,初期行動時に情報を受けるシステムである。このアンケート調査から得られたデータは,相対的にあまりダメージがないengineからの答であった。それゆえ,より厳しい条件での防災計画草案をつくることを検討しなければならない。(翻訳著者抄録)

シソーラス用語： *大地震 ,  *災害対策 ,  トリアージ ,  適応訓練 ,  *防災計画 ,  病院 ,  緊急対策 ,  津波 ,  防災訓練 ,  2011年東北地方太平洋沖地震 ,  教育訓練

著者キーワード (12件)： 病院 ,  震災 ,  初動体制 ,  トリアージ ,  外部連携 ,  津波 ,  Hospital ,  Earthquake disaster ,  Initial action ,  Triage ,  Outside cooperation ,  Tsunami

分類 (1件)： 都市問題,都市防災  (RD01030O)

引用文献 (15件)：

• 1) Kenji Tatebe, Kazuo Tamura and Ikuo Takahashi, et al. : Investigation about the Initial Shock Organization of the Hospital in Case of an Earthquake Disaster, Summaries of Technical Papers of Annual Meeting, Architectural Institute of Japan, Urban Planning, pp. 1049-1050, 2014
  建部謙治, 田村和夫, 高橋郁夫, 宮治眞, 天野寛:震災時における病院の初動体制調査, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 都市計画, pp. 1049-1050, 2014
• 2) Kuo Keng-Chang, Yasuhiro Hayashi, Hiroshi Kambara : Relationship Between Damages of Hospital Facilities and Seismic Intensity based on Questionnaire Survey, Journal of Structural and Construction Engineering(Transactions of AIJ), No. 586, pp. 63-69, 2004.12
  郭耕杖, 林康裕, 神原浩:アンケート調査に基づく病院の地震被害と震度との関係, 日本建築学会構造系論文集, 586巻, pp. 63-69, 2004.12
• 3) Tetsuya Takagi, Shin'ichi Tsuchiya, Yuji Hasemi : Investigation on the Mobility of Patients and Disaster Management Capability in Hospital Wards, AIJ Journal of Technology and Design, Vol. 19, No. 42, pp. 601-604, 2013.6
  高木徹也, 土屋伸一, 長谷見雄二: 病院病棟における災害時の患者移送区分及び災害対応体制弐関する実態調査, 日本建築学会技術報告集, Vol. 19, No. 42, pp. 601-604, 2013.6
• 4) Tatsuya Kawabata and Kazuyoshi Ohnishi : A Study on Earthquake Disaster Mitigation Plan in Medical School with Hospital of University, Summaries of Technical Papers of Annual Meeting, Architectural Institute of Japan, Urban Planning, pp. 511-512, 2009
  川畑達哉, 大西一嘉:大学医学部・附属病院の地震防災計画に関する研究, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 都市計画, pp. 511-512, 2009
• 5) Tomoaki Mori, Atsuo Kakehi, Yasushi Nagasawa : Surveys on Admission of People Injured by Big Earthquake in Base Hospitals for Disaster Medical Services: Study on Business Continuity Plan of Hospitals at Devastating Disasters Part 1, Summaries of Technical Papers of Annual Meeting, Architectural Institute of Japan, Architectural Planning, pp. 261-262, 2009
  盛智彰, 内田聡, 江川香奈, 小林健一, 筧淳夫, 長澤泰:地震災害時における災害拠点病院の傷病者受け入れに関する調査, 災害時の病院における業務継続計画(Business Continuity Plan)に関する研究, 日本建築学会大会学術講演梗概集, 建築計画, pp. 261-262, 2009

タイトルに関連する用語 (5件)： 2011年東北地方太平洋沖地震 ,  病院 ,  災害対策 ,  震災 ,  研究