抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ヒト半月板組織の変性は正常膝機能の障害を誘導し,膝関節断裂と変形性関節症の高度に関連した病因である。現在,メニスカス変性の等級付けスケールは,半月板形態と組織学的染色を評価することから,従来から導き出されている。しかし,中赤外減衰全反射(IR-ATR)分光法は,試料表面での生体分子組成を分析し,分子内及び/又は分子間化学結合に関する情報を提供する可能性がある,特に有用な技術である。本研究では,異なるグレードの変性における61の凍結乾燥ヒトメニスカス試料を無標識様式でIR-ATR分光法により分析し,データをGaussピークあてはめと2D相関分析により評価した。グレード4の石灰化と共に半月板変性(すなわちグレード1~4)の増加中に,アミドIバンド(1700~1600cm-1)の明白な青方偏移が関連IRスペクトルで観察された。さらに,Gaussピークあてはめは適合サブピークの有意な面積分散を明らかにした。2D相関スペクトルは,変性過程の間のアミドIバンドの詳細な変化へのさらなるアクセスを提供した。アミドIバンド内の蛋白質二次構造情報を考慮したこの多重データ解析から導き出され,半月板コラーゲンの三重螺旋構造,青方偏移及びメニスカス変性時のピーク面積変化は,進化する変性時のコラーゲン線維形成を示す。さらに,石灰化を伴う変性半月板に対する水結合プロテオグリカンおよびコラーゲンネットワークの分解が観察された。結果をコラーゲン-コンドロイチン硫酸塩混合物モデルと比較し,コラーゲン線維とプロテオグリカンの観察された変化を確認した。まとめると,本研究は,分子レベルの詳細で半月板組織変性過程へのアクセスを提供する汎用ツールとしてのIR-ATR分光法の有用性を確認し,将来,軟骨変性を分析するための有用な診断装置に発展する可能性がある。Copyright 2018 Royal Society of Chemistry All rights reserved. Translated from English into Japanese by JST.【JST・京大機械翻訳】