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J-GLOBAL ID：201802279043927931   整理番号：18A0376973

イオンクロマトグラフィーによる海水中の無機陰イオンの定量-逆相系C18シリカカラムにおける残存シラノール基の効果-

Determination of Inorganic Anions in Seawater Samples by Ion Chromatography - Effects of Residual Silanol Groups on a Reversed-phase C18 Silica Column -

著者 (6件)： 山根謙吾 (近畿大学大学院システム工学研究科生物化学システムクラスタ) ,  保元貴圭 (近畿大学工学部化学生命工学科) ,  堀岡祐太 (近畿大学大学院システム工学研究科生物化学システムクラスタ) ,  竹田一彦 (広島大学大学院生物圏科学研究科) ,  伊藤一明 (近畿大学大学院システム工学研究科生物化学システムクラスタ) ,  伊藤一明 (近畿大学工学部化学生命工学科)
資料名： 分析化学
巻： 67  号： 1  ページ： 51-59(J-STAGE)  発行年： 2018年 
JST資料番号： F0008A  ISSN： 0525-1931  CODEN： BNSKAK  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： イオンクロマトグラフィー(IC)による,海水中に存在する6種無機陰イオン[ヨウ素酸イオン(IO₃^-),臭素酸イオン(BrO₃^-),臭化物イオン(Br^-),亜硝酸イオン(NO₂^-),硝酸イオン(NO₃^-),ヨウ化物イオン(I^-)]の一斉定量を検討した.分離カラムとして残存シラノール基を持つ逆相系C18シリカカラムを用いた.溶離液に0.3 M塩化ナトリウム+0.5 mM塩化ドデシルアンモニウム(DAC)+5 mMリン酸緩衝液(pH 4.5)(流量1 mL min^-1),検出器にUV検出器(225 nm)を用いたところ,19分以内で目的イオンの測定が可能であった.残存シラノール基を持つ逆相系C18シリカカラム(エンドキャップ未処理カラム)はエンドキャップ処理カラムと比べてBr^-とNO₂^-間の分離が良好であった.繰り返し精度は保持時間,ピーク面積,ピーク高さの相対標準偏差(RSD(%))が1.55% 以内(n=5)であり,24時間の連続測定では2.97% 以内(n=48)であった.検量線は良好な直線性(r²>0.999)を示した.検出限界値(S/N=3)は,IO₃^-(8.3 μg L^-1),BrO₃^-(24 μg L^-1),Br^-(92 μg L^-1),NO₂^-(0.8 μg L^-1),NO₃^-(3.2 μg L^-1),I^-(1.0 μg L^-1)であった.瀬戸内海水の標準添加による回収率は93~108% であった.本法を瀬戸内海(広島湾)5地点で夏季の海水中陰イオン濃度の深度依存性に適用した.溶離液の流量1.5 mL min^-1では対象イオンの分離・検出に問題はなく1サンプルの測定時間は13分であった.(著者抄録)

シソーラス用語： *イオンクロマトグラフィー ,  *海水 ,  定量分析 ,  *逆相クロマトグラフィー ,  基 ,  *アニオン ,  ヨウ素酸 ,  亜硝酸塩 ,  硝酸塩 ,  塩化ナトリウム ,  紫外検出器 ,  保持時間 ,  検出限界 ,  瀬戸内海 ,  標準添加法 ,  依存性 ,  *シラノール基 ,  ヨウ化物イオン ,  亜硝酸イオン ,  臭化物イオン ,  臭素酸イオン ,  硝酸イオン ,  深さ依存性 ,  *無機陰イオン

著者キーワード (7件)： reversed-phase C18 silica columns ,  silanol groups ,  dodecylammonium chloride ,  NaCl mobile phase ,  ultraviolet detection ,  seawater ,  inorganic anions

分類 (1件)： 天然水のクロマトグラフィー,電気泳動分析  (CC04070J)

物質索引 (1件)： ドデシルアンモニウムクロリド

引用文献 (13件)：

• 1) 日本分析化学会イオンクロマトグラフィー研究懇談会 : "役に立つイオンクロマト分析", (2009).
• 2) JIS K0102, 工場排水試験方法 (2010).
• 3) K. Ito, Y. Ariyoshi, F. Tanabiki, H. Sunahara : Anal. Chem., 63, 273 (1991).
• 4) K. Ito, Y. Takayama, N. Makabe, R. Mitsui, T. Hirokawa : J. Chromatogr. A, 1083, 63 (2005).
• 5) X. L. Jiang, L. W. Lim, T. Takeuchi : Anal. Bioanal. Chem., 393, 387 (2009).

タイトルに関連する用語 (8件)： イオンクロマトグラフィー ,  無機陰イオン ,  定量 ,  逆相 ,  シリカ ,  カラム ,  残存 ,  シラノール基