文献

J-GLOBAL ID：201802279454188480   整理番号：18A1310728

災害時の間欠的アクセスを可能にする不揮発性ネットワークの設計と評価

著者 (5件)： 今井信太郎 (岩手県大 大学院ソフトウェア情報学研究科) ,  今野翔太 (岩手県大 大学院ソフトウェア情報学研究科) ,  北形元 (東北大 電通研) ,  新井義和 (岩手県大 大学院ソフトウェア情報学研究科) ,  猪股俊光 (岩手県大 大学院ソフトウェア情報学研究科)
資料名： 電子情報通信学会論文誌 B(Web)
巻： J101-B  号： 5  ページ： 338-346 (WEB ONLY)  発行年： 2018年05月01日 
JST資料番号： U0471A  ISSN： 1881-0209  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 本論文では,不揮発性ネットワークの構成要素であるセッション分離機能,セッション永続化・復元機能,及び順序アクセス制御機能の具体的な設計と実装を与え,実験を通じ有効性を評価する。大規模災害時において,ネットワークを通じた情報の取得は重要であるが,通信需要の急増により輻輳が発生し通信が困難となる。この問題に対して,中継ノードにおいてデータを一時的に蓄積しつつ転送を行うDelay Tolerant Networking(DTN)が提案されているが,リクエストに対してレスポンスが返るような,双方向の通信に適用することは難しい。そこで本論文では,利用者端末とサーバ間の通信セッションをネットワーク上に保持することで,利用者端末をネットワークから切り離しても通信セッションを継続可能とするとともに,HTTPのようなリクエスト&レスポンス型の通信成功率を向上させ,限られた通信資源を有効に活用することを目的とした,不揮発性ネットワークの詳細設計と実装について述べる。更に,プロトタイプシステムを用いた実験結果から,輻輳の発生時に,利用者がより短時間にWebサーバのデータを取得可能となること,及びWebサーバとの通信量が減少することなど,提案手法の有効性を確認した。(著者抄録)

シソーラス用語： *ネットワーク ,  *アクセス制御 ,  災害 ,  復原性 ,  *情報技術 ,  *通信技術 ,  層 ,  *通信系モデル ,  *通信制御 ,  *通信運用管理 ,  計算機システム ,  大規模災害 ,  情報通信技術 ,  セッション層 ,  Webサーバ
準シソーラス用語： *不揮発性ネットワーク ,  *間欠的アクセス ,  復原性能 ,  *耐災害情報通信

分類 (3件)： 通信網  (ND07030A) ,  計算機網  (JC03000K) ,  移動通信  (ND08030H)

引用文献 (11件)：

• V. Cerf, S. Burleigh, A. Hooke, L. Torgerson, R. Durst, K. Scott, K. Fall, and H. Weiss, “Delaytolerant networking architecture,” RFC 4838, Sept. 2007. DOI: 10.17487/RFC4838
• 北形元,笹井一人,高橋秀幸,木下哲男,“大規模災害時のための不揮発性ネットワーキングの提案,” 信学技報, MoNA2013-24, July 2013.
• 今野翔太,今井信太郎,北形元,新井義和,猪股俊光, “不揮発性ネットワークのための順序制御機能の実装と評価,” 情処学研報,vol.2014-DPS-160, no.3, pp.1-6, July 2014.
• 塚田晃司,野崎浩平,“災害時孤立集落での利用を想定した地域内情報共有システム,” 情処学論,vol.51, no.1, pp.14-24, Jan. 2010.
• K. Ogura, H. Ueda, and N. Fujita, “A scalable DTN routing protocol for an infra-less communication system,” Proc. 37th IEEE Computer Society Signature Conf. on Computers, Software, and Applications, pp.818-819, Kyoto, Japan, July 2013. DOI: 10.1109/COMPSAC.2013.134

タイトルに関連する用語 (5件)： 災害 ,  間欠 ,  不揮発性 ,  設計 ,  評価