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J-GLOBAL ID:201802280426871120   整理番号:18A0551582

他のカエルの幼生が豊富な水田において,ヌマガエルFejervarya kawamuraiの幼生はなぜ稀なのか 実験的な分析

Why Are Larval Fejervarya kawamurai Scarce in the Paddies Where Larvae of Other Frogs Are Abundant? Experimental Insights
著者 (4件):
資料名:
巻: 37  号:ページ: 30-39(J-STAGE)  発行年: 2018年 
JST資料番号: Y0249B  ISSN: 1345-5834  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 英語 (EN)
抄録/ポイント:
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西日本の水田では,ヌマガエルFejervarya kawamuraiは一般的なカエルであるが,ニホンアマガエルHyla japonicaとトノサマガエルPelophylax nigromaculatusの幼生が豊富な水田では,幼生が少ないようである。この現象の原因を調べるために,自動記録システムを用いて異なる灌漑スケジュールの2つの場所の3種の生殖時期を調査した。さらに著者らは,3つの可能な説明を検証するためにいくつかの実験を行った。(1)産卵場所の選択におけるトノサマガエルの幼生からの母体回避,(2)トノサマガエルと他の種の幼生によるヌマガエルの卵の捕食,および(3)ヌマガエルの幼生におけるトノサマガエルの幼生の負の相互作用。1年を通して水が満たされている水田において,ニホンアマガエルとトノサマガエルの鳴き声はヌマガエルよりもはるかに早く始まったが,5月中旬に灌漑された水田では,れらの3種が同時に鳴き始めた。ニホンアマガエル,ニホンアカガエルRana japonica,トノサマガエル,ダルマガエルP. porosus brevipodus,ツチガエルGlandirana rugosa,ヌマガエル,およびシュレーゲルアオガエルRhacophorus schlegeliiの幼生から,ヌマガエルの卵に対する重要な捕食圧が見いだされたが,ニホンヒキガエルB.japonicusの幼生の重要な捕食圧はなかった。ヌマガエルの産卵場所に対する母体選択の証拠はなく,ヌマガエルの同所性の幼生にトノサマガエルの幼生の影響は認められなかった。著者らの結果は,ニホンアマガエルとトノサマガエルがヌマガエルよりも早く産卵を開始する水田で,ヌマガエルの卵の死亡率が捕食によって増加する可能性があることを示唆している。(翻訳著者抄録)
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分類 (1件):
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異種生物間相互作用 
引用文献 (11件):
  • Aichi Prefectural Government. 1996. Aichiken no Ryoseirui Hachurui [Amphibians and Reptiles of Aichi Prefecture]. Aichi Prefectural Government, Nagoya.
  • Gosner, K. 1960. A simplified table for staging anuran embryos and larvae with note on identification. Herpetologica 16: 183-190.
  • Hasegawa, M. 1998. Suiden kosaku ni izon suru kaeru gunshu [Anuran community depending on rice paddy cultivation]. p. 53-66, In: Y. Ezaki and T. Tanaka (eds.), Mizube Kankyou no Hozen (Conservation of Waterside Environment). Asakura Shoten, Tokyo.
  • Maeda, N. and Matsui, M. 1999. Frogs and Toads of Japan. Revised Version. Bun-ichi Sogo Shuppan, Tokyo.
  • Matsui, M. 1996. Natural History of the Amphibia. University of Tokyo Press, Tokyo.
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