抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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計算アプリケーションの大規模化に伴い,そこで扱うデータ量も増加の一途を辿っており,スーパーコンピュータにおけるファイルシステムに対しても,高い性能が求められるようになってきている。スーパーコンピュータ「京」(以下,「京」)のファイルシステムには,Lustreをベースに富士通により機能拡張が行われた並列ファイルシステムであるFujitsu Exabyte File System(FEFS)が用いられ,大規模かつ高速なファイルI/Oが可能になっている。しかしながら,プロセス個々にファイルを大量に生成しているジョブも散見され,ファイルアクセスのパターンによっては,ファイルシステムの高負荷やレスポンス低下を招き,当該ジョブ自身のファイルI/Oの性能低下だけでなく,他のジョブや「京」の運用へ影響を与える恐れもあるため,運用上改善すべき事象として対策を検討している。我々はそのような高負荷あるいはレスポンス低下を招いているジョブの分析を行い,FEFSの効果的な利用方法に繋げるための検証試験を行った。本稿では,ファイルシステムのI/O性能改善に取り組む背景や,ジョブ実行情報からの高負荷や低レスポンスを招いているジョブの分析について述べた後に,さらに高負荷や低レスポンスを招くI/Oパターンの検証とFEFSのQoS機能の有効性を確認した性能評価結果について報告する。(著者抄録)